中国家電メーカーのTCL電子控股(TCLエレクトロニクス)はこのほど、2025年1~6月期業績を発表した。同社は「ミドルレンジ・ハイエンド」と「グローバル化」戦略を深化させ、グローバル事業の質の高い成長を実現し、製品と販売経路の構造改善を進め、太陽光発電やスマートホームなど「イノベーション事業」の規模の急速な拡張を維持した。

これにより、25年上半期(1~6月)の売上高は前年同期比20.4%増の547億8000万香港ドル(約1兆400億円)となった。規模の優位性とミドルレンジ・ハイエンド戦略の効果が重なったことで収益力が一段と高まり、税引き利益は60.5%増の10億5000万香港ドル(約200億円)、調整後純利益は62.0%増の10億6000万香港ドル(約201億円)となった。

中核事業のテレビ事業はブランド影響力の大幅な向上、グローバルな販路開拓、製品構造の最適化などを受けて世界出荷台数が着実に増え、売上高も増加した。

1~6月のテレビの世界出荷台数は7.6%増の1346万台で、世界2位を維持した。そのうち、ミドルレンジ・ハイエンド製品であるミニLEDテレビの出荷台数は2.8倍の137万台に上った。大型ディスプレーの世界売上高は9.4%増の283億5000万香港ドル(約5390億円)、粗利益率は0.5ポイント上昇の15.9%だった。

日本テレビ市場で中国メーカーシェアが約50%の衝撃

中国市場のテレビ出荷台数は3.5%増、国際市場では8.7%増となった。同社はテレビ生産能力のグローバル化を推進し、多くの国・地域に生産拠点を設立した。年間生産能力は3000万台を突破し、世界規模で柔軟に生産を調整できるようになった。【新華社北京】

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