中国上海市でこのほど開かれた第7回上海フィンテック国際フォーラムで、上海フィンテック産業連盟が作成を主導し、華東師範大学(上海市)が学術面で支援したグローバルフィンテックセンター発展指数(2025)が発表された。

ランキングの上位4位にはニューヨーク(米国)、上海と北京、サンフランシスコ(シリコンバレー、米国)が入り、トップレベルの世界フィンテックセンターの水準に到達した。

上位10位のうち、中国は4都市、アジアでは6都市がランク入りした。そのうち、上海は整った金融システムと大規模な応用シーンがコアエンジンとなり、人工知能(AI)を活用した個人向け資産運用サービスや小規模・零細企業向けデジタル融資サービス、デジタル人民元のクロスボーダー決済などの分野で世界トップクラスの大規模化、商業化を実現している。

上海フィンテック産業連盟がグローバルフィンテックセンター発展指数を発表するのは今回で3年連続となる。今年はグローバルフィンテックセンター発展指数をメイン指数として、各都市のフィンテックの発展レベルや発展潜在力、発展環境の総合的な状況を評価。グローバルAI金融センター指数をサブ指数として、金融とAIの相互促進の潜在力に焦点を合わせた。

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グローバルAI金融センター指数の結果によると、評価対象となった22都市には「北米がリードし、中国が急速に台頭し、欧州では構造的調整が進む」という傾向がみられた。サンフランシスコ(シリコンバレー)やニューヨークなど北米の都市が上位5位を占め、北京、上海、深圳(広東省)、杭州(浙江省)が6~9位となり、ロンドン(英国)は10位となった。

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華東師範大学上海人工知能金融学院の院長を務める邵怡蕾教授は、国際金融センターと国際科学技術イノベーションセンターとして、上海は金融市場システムが整い、国際化のレベルが高く、イノベーションプラットフォームが豊富という強みを存分に発揮することが求められるとの見解を示した。ハイエンドな計算力とAIの基本的性能に関する取り組みを強化するとともに、機関をまたぐデータプラットフォームの構築、スマート銀行やスマート投資調査、スマート監督・管理技術などの実証プロジェクトの実施を加速し、国際金融センターからAI金融ハブへの飛躍を実現する必要があるとした。【新華社上海】

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