中国江蘇省は洋上風力発電の設置容量が全国トップクラスで、人工知能(AI)予測システムを利用して管理している。南通市にある華能啓東洋上風力発電所では、AIが「風速4級の北風が5級の東風に変わる」と予測すると、直ちに風車のブレードの角度を調整し、最大の発電出力を確保する。

この操作は、スマート設備製造を手がける江蘇方天電力技術が開発した、洋上風力発電クラスター向け出力予測システムに支えられている。同社がAI技術に基づき構築した予測システムは、変化する台風の進路を動的に捉え、波や潮のみちひといった海洋状況も取り込むことができる。同システムにより、風力発電会社は風車の迎え角の調整や運転・停止の判断を事前に行いやすくなり、最適な発電タイミングをより正確につかめるようになった。

江蘇省の送電網に接続された洋上風力発電容量は2025年末時点で、全国トップの累計1349万キロワットに達し、国内の洋上風力発電の約3割を占めた。同省では現在、管轄下の全海域における洋上風力発電クラスターの出力予測システムが構築されており、提供される迅速かつ正確なデータが、電力系統の需給調整判断を支えている。

試算によると、この技術革新により、同省が洋上風力発電を通じて供給できるクリーンエネルギーは年平均10億キロワット時以上増加する。これは50万世帯を超える家庭の年間電力使用量に相当する。(記者/何磊静)【新華社南京】

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