

量子プロセッサ内の量子ビットが環境とどのように相互作用するかを理解するには、複雑な動的シミュレーションが必要となる。しかし、従来このシミュレーションには非常に高い計算コストがかかっていたという。
CUDA-Qプラットフォームの導入により、GoogleはNVIDIA Eosスーパーコンピューターの1,024基のNVIDIA H100 TensorコアGPUを活用し、コストを抑えつつ、世界最大規模かつ最速の量子デバイス動的シミュレーションを可能にしている。
さらに、CUDA-QとH100 GPUの組み合わせを活用することで、Googleは40量子ビットを含むデバイスの包括的かつ現実的なシミュレーションを実現。この規模のシミュレーションとしてはこれまでで最大となり、従来1週間かかっていたノイズを伴うシミュレーションを数分で完了できるという。
また、これらのシミュレーションを支えるソフトウェアはCUDA-Qプラットフォームを通じて公開されており、量子ハードウェアエンジニアはシステム設計を迅速に拡張できるようになるとしている。