なお、「駅待合ブース」はOsaka Metro中央線朝潮橋駅に設置されるとのことだ。
前面開放型でも冷暖房が可能な「駅待合ブース」昨今、気候変動の影響で特に日本の夏期における平均気温が上昇し、1898年の統計開始以降最も高くなる中で熱中症死亡者数は右肩上がりで増加しており、屋外での暑熱対策は喫緊の課題に。
一方で駅ホームにおける暑熱対策として一般的な個室型の駅待合室は、インバウンドによる人流の増加などもあり、安全性の観点からスペースの限られるホームへの設置が容易ではなかったという。
パナソニックとOsaka Metroは今回、空調機と送風ファンを組み合わせ、前面開放型の駅待合ブースを開発。パナソニック独自技術で作り出したゾーニング気流が、空調した空気を人の周囲から外に逃さないように包み込む仕様となっている。
同設備は内部にある気流をコントロールするダンパーを切り替えることで、夏は冷風を上半身に直接当てて体感温度を低下させ、冬は温風を足元から吹き出し暖かさを感じさせるという。
また、個室型に必要な扉や中の移動スペースが不要なため、個室型に比べて奥行は約50%削減。ホーム上の歩行スペースを確保することでホームの狭い駅でも設置が可能となり、さらに1席あたりの消費電力は前面開放型でも個室型と同等を実現している。
今回同社らは、Osaka Metroの高架駅(屋外ホーム駅)である朝潮橋駅に、4席分の駅待合ブースを設置し、2月7日から9月まで実証実験を実施。
冬期と夏期の両方の期間で利用者アンケートとともに、温度、消費電力など各種センサーを用いて測定し、利用者の体感と実際の温度の関係性を検証していくとのことだ。

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