生成AI利との対話が「商品購入」の一因に 約4割が「AIきっかけ」で消費行動を起こした経験あり
PLAN-Bマーケティングパートナーズは、生成AIを通じた情報収集が実際の購買にどのように結びついているかを検証するため、「生成AIとの対話による購買行動調査」を実施し、その結果を公表した。

■約4割が生成AIをきっかけに「購買」や「行き先の決定」を経験

同調査は、「生成AIを使って日常的に(週に数回程度以上)調べものをしている」と回答した人を対象に実施。

「生成AIとの対話をきっかけに、商品の購入や行き先を決定したことがあるか?」という質問に対し、「商品の購入」を決定したことがある人は42.7%、「行き先(旅行先、レストランなど)」を決定したことがある人は43.3%という結果に。


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生成AIとの対話をきっかけに、商品の購入や行き先を決定したことがあるか生成AI利用者のうち4割以上が、単なる情報収集に留まらず、最終的な消費行動(購入・場所の決定)にまで至っていることが明らかになった。

これは、生成AIがユーザーの意思決定をサポートするツールとして機能し始めていることを示唆していると同社は考察。特に、商品購入と行き先決定の経験率がほぼ同水準であることから、物(モノ)と体験(コト)の両方の消費において、幅広く活用されている様子がうかがるとしている。

■商品購入は「化粧品」「食品」「本」が上位に

生成AIをきっかけに購入経験がある人を対象に、「生成AIとの対話を通じて購入したことがある商品」を複数選択形式で質問したところ、「化粧品・スキンケア・ヘアケア」が最多で40.6%、次いで「食品・飲料(サプリメント含む)」が39.1%、「本・雑誌・電子書籍」が35.9%となった。

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生成AIとの対話を通じて購入したことがある商品

■ 行き先の決定は「飲食店」「旅行先」が2トップ

続いて、生成AIをきっかけに行き先を決定したことがある人を対象に「決定したことがある行き先」を複数選択形式で質問を実施。

その結果、「飲食店(レストラン・カフェ・居酒屋など)」が56.9%、「旅行・宿泊先」が55.4%と、この2項目が半数を超え、次いで「病院・クリニック」が29.2%と続いた。

生成AI利との対話が「商品購入」の一因に 約4割が「AIきっかけ」で消費行動を起こした経験あり
決定したことがある行き先これらの結果に同社は、生成AIが持つ「Web上にあるスペックや口コミの情報を瞬時に整理・要約する力」や「状況やニーズに合わせて具体的な提案を行う力」が、「自分の条件に合うものを効率的に見つけたい」という消費者ニーズに応えていることがわかるとしている。

特に、条件が多岐にわたり、口コミ・レビューを参考に決定することが多い商品や行き先探しでは、比較検討にかかる手間を大幅に削減できるだけでなく、ユーザーが気付いていなかった新たな選択肢の発見にもつながっていると同社は考察。

■約9割がAIの回答を「Googleなどの検索エンジン」で検証。 AIを鵜呑みにしない慎重な姿勢が明らかに

生成AIをきっかけに購買・行き先決定の経験がある人を対象に「生成AIが推奨する商品やサービスを購買する前に、何を用いて情報を検証したか?」と質問したところ、「Googleなどの検索エンジン」が86.8%で圧倒的多数に。

次いで「Amazonなどのモール型EC」(39.5%)、「InstagramなどのSNS」(31.6%)と続く。一方で、「生成AIを完全に信頼しているため、検証しない」と回答した人はわずか2.6%という結果となった。

生成AI利との対話が「商品購入」の一因に 約4割が「AIきっかけ」で消費行動を起こした経験あり
生成AIが推奨する商品やサービスを購買する前に、何を用いて情報を検証したか【調査概要】
生成AIとの対話による購買行動調査 2025
調査期間:2025年6月13日~18日
調査対象:生成AIを使った検索を日常的に行っているユーザー 150名
調査方法:インターネットアンケート調査
調査委託先:アイブリッジ

<参考>
株式会社PLAN-Bマーケティングパートナーズ『生成AIとの対話による購買行動調査 2025
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