
■マーケティング業務にAIを導入している企業は約3割
AIをすでに導入している企業の割合は、全体の約3割で、導入検討を含めるとその割合は72.6%に達し、全体的にAIに対して前向きな回答が多く見られた。また、年間売上1,000億円以上の規模の企業においては、導入済みあるいは導入を検討中と回答する割合が32.8%で、売上1,000億円未満の企業に比べて高い傾向に。
マーケティング業務にAIツールを導入しているか
■時間がかかっているマーケティング業務は「戦略策定」「データ分析」「効果測定」
現在のマーケティング業務で特に時間がかかっている業務は、「戦略策定・立案」が36.8%、次いで「データ分析」が31.0%、「効果測定・レポート作成」が28.2%となった。
■現在AIを活用している/検討中のマーケティング業務は「商品や広告のテキスト作成」「データ分析」などの作業が上位
現在の実務において、どのようなマーケティング業務にAIを活用しているか聞いたところ、「商品や広告のテキスト作成」「データ分析」「市場調査・競合リサーチ」などの作業が上位に。
■現状のAI活用に関して課題を感じている点は「セキュリティ、情報漏洩」「社内リテラシー不足」が多数
AIを導入している企業のマーケティング担当者に、現状のAI活用に関する課題を聞いたところ、「セキュリティ、情報漏洩」「社内リテラシー不足」「制度の低さ」「カスタマイズ性の不足」が上位に。また、AIを推進する上での弊害として、「社内に詳しい人がいない、組織として優先度低い等の人的要因」「知識不足・業務とAIの接点が見えていない」といった要因が挙がった。
マーケティング業務にAIツールを導入していないと回答した人に、その理由やAI活用を推進するうえで最も課題・弊害となることを聞いたところ、人的・組織的な要因として「AIに詳しい人材が社内にいない・組織としてAI導入の優先度が低い・経営層、上司の理解がない」という回答がトップに。
また、知識・理解の不足として「何ができるのか、どこに使えるのかわからない・業務とAIの接点がみえていない・成功事例がないためイメージしにくい」との回答も挙がった。

■AIを推進する上での弊害は「社内に詳しい人がいない、組織として優先度低い等の人的要因」「知識不足・業務とAIの接点が見えていない」
まだマーケティング業務にAIツールを導入していないと回答した人に、その理由やAI活用を推進するうえで最も課題・弊害となることを質問をしたところ、人的・組織的な要因として「AIに詳しい人材が社内にいない・組織としてAI導入の優先度が低い・経営層、上司の理解がない」という回答がトップに。また、知識・理解の不足として「何ができるのか、どこに使えるのかわからない・業務とAIの接点がみえていない・成功事例がないためイメージしにくい」との回答も見られた。

■「AIによるレポート自動生成・可視化サービス」を利用したい人は7割
AI技術が活かせるマーケティング業務を事例として挙げ、関心のあるAIサービスを聞いたところ、「レポート自動生成・可視化」「自社の課題に合わせてカスタマイズされたAIマーケティングツール」「AIを活用したクリエイティブ制作・改善提案サービス」などが上位に。
■今後AIで強化したい領域は「分析・インサイト抽出」
「AIを活用して、マーケティング業務のどの領域を強化したいか」という質問には、「分析・インサイト抽出」が1位となり、2位には「レポート作成」が続いた。時間のかかっているマーケティング業務のランキング1位である「戦略策定・立案」は、AIで強化したい業務としては4位となった。AI活用を求める領域は作業ベースの実務であり、戦略に関してはAIに任せず、人が関与している現状がうかがえる。

■AI活用を推進する上で今最も必要だと感じている支援は、「導入サポート」
「AI活用を推進する上で今最も必要だと感じている支援は何か」という質問に対しては、「最適なツール選定や導入支援に関するサポート」を挙げた人が最多で、AIに詳しい専門家による支援が求められていることがうかがえる。次いで「データ整備・基盤構築サポート」「具体的成功事例やユースケースの提供」となり、既存業務とのつながりや導入にあたって具体的な事例の提供が有効であることが明らかに。


実施日:2025年6月20日~24日
調査方法:第三者機関インターネット調査(ノバセル調べ)
回答者属性:マーケティング業務に従事する全国の会社員500名
<参考>ノバセル『マーケティング業務における課題と、AI活用に関する実態調査』