
ブランド総合研究所は、国内の有力企業300社のSDGsへの取り組みに対する消費者評価を調べた「第6回企業版SDGs調査」を実施し、その結果を公表した。
この傾向は300社の平均値にも見られ、「本格的に取り組んでいる」は7.0%と前年の7.9%から減少し、「少し取り組んでいる」は11.9%から12.7%へと増加している。両者の合計でも2割未満にとどまり、企業側の発信が消費者の期待に十分応えられていない実態が明らかとなった。
一方で、「全く取り組んでいない」との回答は1.7%で、前年の2.3%から減少しており、SDGsの取り組みが一定程度浸透し始めている様子もうかがえる。
各社がSDGsの取り組みをしていると思うか企業別の評価では、2位にサントリーが入り、21.0点を記録。前年の16.9点から4.1点上昇し、順位も7位から大きく躍進した。また、サントリーに対して「本格的に取り組んでいる」との回答は15.6%で、トヨタ自動車を上回り、全企業中で最も高かった。
3位はユニクロで、前年から1.0点上昇の18.4点となり、順位も5位から上昇している。
そのほか、セブン-イレブン(5位)、無印良品(6位)、アサヒ(7位)、イオン(8位)、味の素(9位)、住友林業(10位)など、前年より評価を大幅に高めた企業が上位に名を連ねた。特に、EPSON(18位)とスズキ(同順位)は、前年の118位および132位から大きく順位を上げてランクインしている。
SDGs評価が高い企業ランキング
SDGsゴール別の評価ランキング
SDGsゴール別に最も評価が高い企業ランキング
次いで、「15.陸の豊かさも守ろう」「12.作る責任、使う責任」と続いた。
SDGs評価への影響が高いSDGsゴールランキング
その結果、「5.ジェンダー平等を実現しよう」は好感度と投資意欲に強い影響を持ち、「2.飢餓をゼロに」は好感度に、「8.働きがいも、経済成長も」は投資意欲に大きな影響を及ぼす傾向が見られた。
企業評価に影響のあるSDGsゴールランキング【調査概要】
調査名:企業版SDGs調査(第6回)
調査対象:同社が独自に選出した有力企業300社
調査期間:5月29日~6月2日
調査方法:インターネット調査
回答者属性:20歳以上の全国の男女3万人(年代・性別均等)
有効回答数:25,165人(1社あたり平均839人)
調査設計:300社を30グループに分け、1人あたり10社を評価
<参考>
ブランド総合研究所『SDGs評価はトヨタ1位も前年より低下。サントリー、ユニクロは高評価。SDGs評価に影響強いのは「気候変動に具体的な対策」(第6回企業版SDGs調査2025)』
■SDGs評価が高い企業ランキング
今回の調査で最もSDGs評価が高かったのはトヨタ自動車で、6年連続の1位となった。ただし、同社に対して「本格的に取り組んでいる」と回答した割合は15.0%と、前年の17.9%から減少し、SDGs評価は21.5点となり、前年の23.6点から2.1点の減少する結果に。この傾向は300社の平均値にも見られ、「本格的に取り組んでいる」は7.0%と前年の7.9%から減少し、「少し取り組んでいる」は11.9%から12.7%へと増加している。両者の合計でも2割未満にとどまり、企業側の発信が消費者の期待に十分応えられていない実態が明らかとなった。
一方で、「全く取り組んでいない」との回答は1.7%で、前年の2.3%から減少しており、SDGsの取り組みが一定程度浸透し始めている様子もうかがえる。
各社がSDGsの取り組みをしていると思うか企業別の評価では、2位にサントリーが入り、21.0点を記録。前年の16.9点から4.1点上昇し、順位も7位から大きく躍進した。また、サントリーに対して「本格的に取り組んでいる」との回答は15.6%で、トヨタ自動車を上回り、全企業中で最も高かった。
3位はユニクロで、前年から1.0点上昇の18.4点となり、順位も5位から上昇している。
そのほか、セブン-イレブン(5位)、無印良品(6位)、アサヒ(7位)、イオン(8位)、味の素(9位)、住友林業(10位)など、前年より評価を大幅に高めた企業が上位に名を連ねた。特に、EPSON(18位)とスズキ(同順位)は、前年の118位および132位から大きく順位を上げてランクインしている。

■SDGsゴール別の評価
SDGsの17のゴールのうち、最も評価が高かったのは「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」で、300社平均の評価率は5.7%(前年5.5%)という結果に。次いで「8.働きがいも、経済成長も」が5.6%、「12.作る責任、使う責任」が5.3%と、前年より0.5ポイント上昇した。
■SDGsゴール別に最も評価が高い企業
17のゴールごとに最も評価された企業は、14のゴールで前年と異なる企業がトップとなった。唯一、複数ゴールで最上位となったのはヤフーのみという結果に。
■SDGsゴール別の評価への影響の大きさ
300社の結果から、SDGs評価を目的変数、SDGsゴール別評価を説明変数とした重回帰分析をすると、「13.気候変動に具体的な対策を」が最も大きな影響を与えていることが明らかになった。このゴールの評価率は平均2.7%と低水準でありながら、評価への影響度は際立って高いという。次いで、「15.陸の豊かさも守ろう」「12.作る責任、使う責任」と続いた。

■SDGsゴール別の好感度・就職意欲・投資意欲
企業のSDGs評価について、好感度・就職意欲・投資意欲への影響度を、影響度(重回帰係数)が0.5以上を◎、0.3以上を〇、0.3未満を△で評価した。その結果、「5.ジェンダー平等を実現しよう」は好感度と投資意欲に強い影響を持ち、「2.飢餓をゼロに」は好感度に、「8.働きがいも、経済成長も」は投資意欲に大きな影響を及ぼす傾向が見られた。

調査名:企業版SDGs調査(第6回)
調査対象:同社が独自に選出した有力企業300社
調査期間:5月29日~6月2日
調査方法:インターネット調査
回答者属性:20歳以上の全国の男女3万人(年代・性別均等)
有効回答数:25,165人(1社あたり平均839人)
調査設計:300社を30グループに分け、1人あたり10社を評価
<参考>
ブランド総合研究所『SDGs評価はトヨタ1位も前年より低下。サントリー、ユニクロは高評価。SDGs評価に影響強いのは「気候変動に具体的な対策」(第6回企業版SDGs調査2025)』
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