ANA、AIによる「乱気流予測システム」を正式導入同システムは、2019年からANAホールディングスと慶應義塾大学の共同研究として開始し、その成果をもとに2023年7月慶應義塾大学発のベンチャー企業として発足したBlueWXにより提供されたもの。
従来の予測手法とは異なるAI(深層学習)を利用した手法で開発を進め、開発過程においてANAグループ所属の2,500名超のパイロットを対象とした4年間の評価プロセスを経て、予測精度と信頼性を向上させてきたという。
また、BlueWXは世界中の航空会社から追加取得した乱気流情報を用いて更にシステムを高精度化させ、世界市場を対象としたシステムを開発。BlueWXは同システムを、国内外の航空会社に向けて販売を開始するとのことだ。
BlueWX予測モデルの予測精度は日本上空予測モデルにて正答率86%だという。
従来予測とBlueWX予測モデルの比較事例として、下図で、2023年7月13日日本時間17-19時の高度30,000ftにおける予測(カラーバー)と乱気流報告情報(各色丸印)を重ね合わせて比較。
左側の従来予測では乱気流報告情報と予測の位置が一致していない状況に対し、右側のBlueWX予測の方では乱気流報告情報と予測が一致していることが確認できるとしている。
ANAはこの従来よりも高精度な乱気流予測システムを導入することで、運航における安全性と快適性の向上を目指すとし、ANAとBlueWXは今後も安心して搭乗できる環境強化に取り組んでいくとのことだ。

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