今後伸びるビジネス、2025年下半期ランキングの注目は「AIエージェント」　将来性スコアの伸長にα世代も関与

日経BPは、マーケティング専門メディア「日経クロストレンド」が作成した「マーケティング」「消費トレンド」「テクノロジー」の潮流を見極める「トレンドマップ 2025下半期」を公表し、注目の全95キーワードをランキング化した。

■調査結果概要

まず将来性スコアの伸びについては、同社が4月に実施した前回調査との比較で分野別トップ3は以下の通りとなった。

●マーケティング分野：
1位「AIエージェント」、2位「D2C（ダイレクト・トゥ・コンシューマー）」、3位「デザイン思考」「SDGs」
●消費トレンド分野：
1位「α世代」、2位「巣ごもり消費」、3位「コト（体験）消費」
●テクノロジー分野：
1位「空飛ぶクルマ（VTOL）」、2位「人間拡張」、3位「ロボティクス」

一方、経済インパクトの伸びについては、マーケティング分野では「リテールメディア（アプリやデジタルサイネージなど）」、消費トレンド分野では「コト（体験）消費」、テクノロジー分野では「GNSS（測位衛星システム）」が、分野別トップとなった。

各分野でスコアを伸ばしたキーワードランキング（2025年上半期調査との比較）時流を踏まえて同社が今回から新たに追加したキーワードは、マーケティング分野の「LLMO・GEO・AEO・AIO」。分野別スコアランキングは、31キーワード中7位という結果となったという。

新たに追加したキーワードの将来性スコアなお同社は、最新トレンドマップの全キーワードのスコア、詳細解説記事は、日経クロストレンドのWebサイトに公開。今回のトレンドマップ2025下半期調査は、25年11月に実施したとのことだ。

トレンドマップ2025下半期「マーケティング分野」の例なお、同社は、今回の結果から浮かび上がった主なトピックスは以下の通りとしている。

■トレンドマップ2025下半期のポイント

●将来性スコアの伸長で、最注目は「AIエージェント」
将来性スコアで注目は、マーケティング分野のAIエージェント。同社による前回の調査では3ジャンル全体で最も高く伸びたキーワードで、今回の調査でさらに伸長。前回比で0.50ポイント増となり、マーケティング分野のジャンル別で伸びが1位となっている。

なお、今後の市場トレンドの行方を占う上で注目は、消費トレンド分野の将来性スコアの伸びが1位（前回比で0.53ポイント増）となったα世代だという。

α世代とは小中学生を含む2010年以降生まれを指すキーワードで、Z世代とは違った価値観であることから、寄りそう形で斬新なサービスが生まれて活況を呈する可能性が高いことに注目している専門家が多いことがわかったとしている。

●経済インパクトは、「リテールメディア」がマーケティング分野トップに
経済インパクトについては、リテールメディアがいよいよ離陸期を脱し、普及期に突入しつつあると多くの専門家が考察しているという。スコアは0.70ポイント増の3.05で、マーケティング分野で伸びがトップ。

CARTA HOLDINGSの調査によると、25年の国内リテールメディア市場規模は約5982億円の見込みで、28年には約1兆845億円と大きく広がる見通しに。その重要性から同社は、経済インパクトがますます高まっている事実が、同調査結果からわかったとしている。

＜参考＞
日経BP『トレンドマップ2025下半期』