中堅社員の3割が業務での「成長機会」なし 成長実感が低いミドルキャリアは離職意向が高まる傾向
ALL DIFFERENT(オールディファレント)およびラーニングイノベーション総合研究所(R)は、中堅社員800人を対象に意識調査を実施し、結果を公表した。

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中堅社員の意識調査

1.ミドルキャリアが業務で成長を感じる機会、36%が「ある」と回答

初めに、ミドルキャリアへ業務で成長を感じる機会があるかを質問した。結果、「とてもよくある」は6.0%、「たまにある」は30.0%で、機会があると回答した群の合計は36.0%という結果に。


また、「あまりない」は18.8%、「全くない」は13.5%で、機会がないと回答した群の合計は32.3%で、「どちらともいえない」は31.8%となった。

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ミドルキャリアが業務で成長を感じる機会の有無

2.業務で成長を感じる機会が「ある」ミドルキャリア、社会人5年目が最も高く42.6%

次に、ミドルキャリアが業務で成長を感じる機会を、社会人歴別に分析した結果、「成長を感じる機会がある」と回答した割合が最も高かったのは、社会人5年目社員で42.6%となり、その後、3割から4割を前後する結果に。

また、「成長を感じる機会がない」と回答した割合が最も高かったのは社会人7年目社員で35.7%となり、その他の層では2割から3割を前後している。

総じて、経験年数を重ねることと成長を感じる機会に相関性はみられなかった。

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ミドルキャリアが業務で成長を感じる機会(社会人経験歴別)

3.後輩指導をしているミドルキャリア、約半数が「成長を感じる機会がある」と回答

ここからは、これまでの業務経験が成長を感じる機会とどのような関係があるかを分析。

まずは、ミドルキャリアが成長を感じる機会を、後輩指導の経験別に分析した結果、後輩指導をしているミドルキャリアのうち、「成長を感じる機会がある」と回答した割合は50.7%で、後輩指導をしていないミドルキャリアの27.8%より、22.9ポイント高い結果となった。

一方で、後輩指導をしていないミドルキャリアのうち、「成長を感じる機会がない」と回答した割合は37.7%で、後輩指導をしているミドルキャリアの22.4%より15.3ポイント高い。

後輩指導をしているミドルキャリアのほうが、成長を感じる機会がある傾向が見られた。

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ミドルキャリアが業務で成長を感じる機会(後輩指導の経験別)

4.部門間連携の機会があるミドルキャリア、約7割が「成長を感じる機会がある」。部門間連携の機会がない群の2倍以上

次に、ミドルキャリアが成長を感じる機会を、部門間連携の機会別に分析。

部門間連携や全社的なプロジェクトに関わる機会はどれくらいあったかという質問に対し、「とてもよくある」「たまにある」と回答した割合の合計を「部門間連携の機会あり」、「あまりない」「全くない」と回答した割合の合計を「部門間連携の機会なし」と分類した。

結果、部門間連携の機会があるミドルキャリアのうち、「成長を感じる機会がある」と回答した割合は69.5%で、部門間連携の機会がないミドルキャリアの29.7%より39.8ポイント高く、2倍以上の割合となった。

一方で、部門間連携の機会がないミドルキャリアのうち、「成長を感じる機会がない」と回答した割合は45.4%で、部門間連携の機会があるミドルキャリアの15.9%より29.5ポイント高く、こちらも2倍以上の割合に。

部門間連携の機会があるミドルキャリアのほうが、成長を感じる機会がある傾向が見られた。


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ミドルキャリアが業務で成長を感じる機会(部門間連携の機会別)

5.部署異動の経験があるミドルキャリア、4割以上が「成長を感じる経験ある」と回答

次に、ミドルキャリアが成長を感じる機会を、部署異動の経験別に分析。部署異動の経験はあるかという質問に対し、「1度ある」「2度ある」「3度ある」「4度以上ある」と回答した人を「部署異動の経験あり」、「なし」と回答した人を「部署異動の経験なし」と分類した。

その結果、部署異動の経験があるミドルキャリアのうち、「成長を感じる機会がある」と回答した割合は41.0%で、部署異動の経験がないミドルキャリアの32.6%より8.4ポイント高い結果に。

一方で、部署異動の経験がないミドルキャリアは、「成長を感じる機会がない」と回答した割合は33.8%で、部署異動の経験があるミドルキャリアの30.0%より3.8ポイント高い結果となった。

部署異動の経験があるミドルキャリアのほうが、成長を感じる機会がある傾向が見られたが、後輩指導や部門間連携の機会よりは成長機会に差が広がっていない。

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ミドルキャリアが業務で成長を感じる機会(部署移動の経験別)

6.成長機会がないミドルキャリア、3人に1人が期待されている役割「わからない」

ここからは、成長と役割認識について、どのような関係があるか分析。

現在のあなたの立場で、周囲から期待されていると思う役割はどれかという質問に対し、成長を感じる機会があるミドルキャリアは「個人だけでなくチーム全体の成果に貢献する」と回答する割合が最も高く、41.7%となった。

続いて「自分の業務で、高い成果を安定的に出す」が32.3%、「後輩を育成する」「新しいスキルや知識を積極的に習得する」がともに24.7%となっている。

一方で、成長を感じる機会がないミドルキャリアは、「わからない」の割合が最も高く28.7%、「該当するものはない」が25.6%と続く。次いで「自分の業務で、高い成果を安定的に出す」が16.7%だが、成長を感じる機会があるミドルキャリアと比べると約半数の割合となった。

成長を感じる機会がないと「わからない」「該当するものはない」と回答する割合が高い一方で、具体的な役割の項目における割合は低いことから、成長機会と役割認識には関連性があることがわかる。

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ミドルキャリアが周囲から期待されていると思う役割(成長機会の有無別)

7.成長意欲がないミドルキャリア、果たせている役割「わからない」の回答が意欲ある群の3倍

次に、社会人として変化・成長していきたいと感じるかという質問に対し、「感じる」「どちらかといえば感じる」と回答した割合の合計を「成長意欲あり(変化・成長していきたいと感じる)」、「どちらかといえば感じない」「感じない」と回答した人を「成長意欲なし(変化・成長していきたいと感じない)」と分類。

現在、果たせていると感じる役割はどれかという質問に対し、成長意欲があるミドルキャリアは「自分の業務で、高い成果を安定的に出す」と回答する割合が最も高く、24.5%。続いて「個人だけでなくチーム全体の成果に貢献する」が23.0%、「わからない」が18.8%となった。

一方で、成長意欲がないミドルキャリアは、「わからない」の割合が最も高く34.5%、「該当するものはない」が33.2%と続く。
また、「自分の業務で、高い成果を安定的に出す」は8.4%と、成長実感があるミドルキャリアの割合のおよそ3分の1となった。

成長意欲がないと「わからない」「該当するものはない」の回答割合が高く、その一方で具体的な役割の項目における割合は低くなったことから、成長機会と役割認識には関連性があることがわかる結果に。

中堅社員の3割が業務での「成長機会」なし 成長実感が低いミドルキャリアは離職意向が高まる傾向
ミドルキャリアが現在果たせていると思う役割(成長意欲の有無別)

8.勤続意向、成長機会が「よくある」と5割超、成長機会「全くない」と1割を下回る

最後に、成長を感じる機会の有無と、今の会社での勤続意向の関係を見ると、成長を感じる機会が「とてもよくある」ミドルキャリアの52.1%が、働き続けたいと「感じる」と回答。

その割合は、成長を感じる機会が減少するにつれて概ね低下する傾向が見られ、成長を感じる機会が「全くない」ミドルキャリアでは8.3%となった。

一方で成長を感じる機会が「全くない」ミドルキャリアのうち、働き続けたいと「感じない」と回答した割合は58.3%。

これらの結果から、成長を感じる機会とミドルキャリアの勤続意向と相関性があり、成長を感じる機会があるほど勤続意向は高まる傾向が見られた。

中堅社員の3割が業務での「成長機会」なし 成長実感が低いミドルキャリアは離職意向が高まる傾向
今の会社で働き続けたいと感じるか(成長機会の有無別)【調査概要】

中堅社員の3割が業務での「成長機会」なし 成長実感が低いミドルキャリアは離職意向が高まる傾向
※各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としている。
※構成比などの数値は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%とならない場合あり。

<参考>
ラーニングイノベーション総合研究所『「中堅社員の意識調査(成長実感編)」
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