2026年2月の食品値上げは674品目、前年から59.3%減 平均値上げ率は月平均16%
帝国データバンクは、2026年2月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて調査・分析を行い、結果を公表した。

同社によると、主要な食品メーカー195社における家庭用を中心とした2026年2月の飲食料品値上げは合計674品目となった。
値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均16%。単月の値上げ品目数が1千品目を下回るのは2025年11月以降4カ月連続であり、2024年5~8月以来1年6カ月ぶり。前年2月との比較では982品目減の59.3%減となり、2026年1月以降2カ月連続で前年を下回ったという。2カ月連続で前年を下回るのは2024年9~10月以来1年4カ月ぶりであり、飲食料品の値上げの勢いは前年に比べて弱まりつつあるとしている。

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月別値上げ品目数の推移食品分野別では、料理酒やジュースなどの「酒類・飲料」が298品目で全食品分野の中で最も多かったという。「加工食品」は283品目で、パック米飯やおつまみ製品を中心に値上げとなった。「菓子」は57品目で、チョコレート菓子やシリアル製品が対象となったという。

また、2026年通年の値上げは5月までの累計で3,720品目となり、年間の平均値上げ率は14%に達した。2025年1月31日時点で判明した年間値上げ予定品目数合計8,867品目と比べると、6割減のペースで推移した。平均値上げ率も低下傾向が続いており、2026年は春先にかけて比較的値上げが落ち着いて推移する見通しであるとしている。コメのほか、チョコレートの原料となるカカオ豆、コーヒー豆などの高騰を背景とした値上げや、一部で円安の進行による値上げ機運もみられるものの、単月で1千品目を超えるのは4月のみの2,320品目にとどまったという。

2026年2月の食品値上げは674品目、前年から59.3%減 平均値上げ率は月平均16%
食品分野別の値上げ品目数(2022年~2026年)値上げ要因については、2025年のトレンドを引き継ぎ、原材料などモノ由来の値上げが多くを占める一方で、特に「人件費」増の影響を受けた値上げの拡大が続いた。
2026年の値上げ要因のうち最も大きいものは「原材料高」で99.9%となり、4年連続で値上げ品目全体の9割を超えた。「人件費」由来の値上げは66.2%で、過去4年で最高水準での推移となった。商品パッケージや段ボールなど「包装・資材」由来の値上げは79.8%で8割に迫り、人件費と同様に過去最高水準になった。トラックドライバーの時間外労働規制などを要因とした輸送コスト上昇分を価格に反映する「物流費」由来の値上げは62.6%で、前年通年の78.6%から大幅に低下した。電気・ガス代などの「エネルギー」は45.6%、「為替の変動(円安)」は2.0%で、ともに前年を下回り、過去4年で最低となった。

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値上げ要因の推移(品目数ベース)見通しについて同社は、記録的な不作や在庫不足を要因とした原材料高による「モノ由来」の値上げと、積極的な賃上げを背景とした人件費増による「サービス由来」の値上げが高水準で推移しているとしている。2025年以降、飲食料品分野に限れば賃金と物価が持続的に上昇する緩やかなインフレ局面が続いており、2026年もこうしたトレンドが続くとみられるという。一方で、3千品目を超える大規模な値上げラッシュとなった2025年10月(3,161品目)以降、飲食料品の値上げは総じて一服感もみられ、2026年4月頃までは落ち着いた推移となる見通しとのことだ。

他方で、近時の急激な円安の進行が2026年5月以降の飲食料品価格を上振れさせるリスクとなる可能性があるという。与野党で政策の争点となる「消費税減税」は家計負担低減と購買意欲の拡大が期待できる半面、財政悪化への警戒感から円安圧力も高まっている。足元では、飲食料品の値上げ要因における「円安」の割合は1割未満の水準が続き、円安値上げは小康状態が続いているとのことだ。ただ、2022年から2023年にかけてみられた急激な円安トレンドへの転換や、160円を超える慢性的な円安水準が長期化する場合には、原材料やエネルギー価格の輸入コスト高騰を要因とした値上げラッシュが再び発生するシナリオも想定され、先行きの不透明感が強まっているという。
なお、2022年当時と異なりコスト増加分を販売価格に転嫁しやすい環境も整っているため、しばらくは動向の注視が必要となるとしている。

※年内に複数回値上げを行った品目は別品目としてカウントし、値上げ率は発表時点の最大値を採用。価格据え置き・内容量減による「実質値上げ」も対象に含む。

<参考>
帝国データバンク『「食品主要195社」価格改定動向調査
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