3月22日(日)に放送された、女優の戸田恵子がパーソナリティを務めるラジオ番組「戸田恵子 オトナクオリティ」(ニッポン放送・毎週日曜14時~14時30分)で、お花見以外の「桜」が話題に挙がり、「サクラサク」の文面でおなじみだった合格電報の、各大学でみられた個性的なフレーズを紹介した。
昭和30年代以降、地方の高校生が上京して受験したとき、わざわざ合格発表を見に行くのは大変ということから、合格電報が重宝された。
東京大学の合格は「アカモンヒラク」、不合格は「イチョウチル」。さらに一次試験で落ちてしまった場合は「ウメノハナチル」という文句もあった。
弘前大学の合格は「ミチノクノハルキタル(みちのくの春来る)」、不合格は「ツガルノユキフカシ(津軽の雪深し)」。
秋田大学の合格は「オバコワラウ(おばこ笑う)」、「ナマハゲカンゲイスル(ナマハゲ歓迎する)」。
静岡大学の合格は「フジサンチョウセイフクス(富士山頂征服す)」、不合格は「スルガワンイマダナミタカシ(駿河湾未だ波高し)」
この他にも、お茶の水女子大学の合格通知は「オチャカオル(お茶香る)」、奈良教育大学は「ダイブツヨロコブ(大仏喜ぶ)」など、今は交通が便利になり、ネットが発達したことから合格電報も姿を消してしまったが、当時はユニークな電報が広がった。
電報ならではの言い回しや言葉の響きに、パーソナリティの戸田も「いいなあ、日本人って」と浸り、「じんわりと、やわらかい言い回し。『不合格』って言われるより、『桜散る』とか『イチョウ散る』とか、素敵だなあって。落ちてしまったのに、素敵も何もないですけど、いいなと思います」と感想を語り、迅速さや便利さは劣ってしまうが、思いがこもった便りの良さをしみじみと感じていた。
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