トルコ・シリア大地震の被災地で医療活動を行っている日本の特定非営利活動法人TMATの當麻俊彦医師が2月22日(水)、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』に電話出演。現地の様子、医療支援の実際、今後必要な支援などについて語った。
トルコ南部アンタキヤで救助活動を続けるボランティアや市民ら 撮影日:2023年02月09日 写真提供:産経新聞社
トルコ南部のシリア国境付近で2月6日に大地震が発生してから20日で2週間となった。トルコ・シリア両国でこれまでに4万6000人の死亡が確認され、トルコでは100万人以上がテントなどでの避難生活を続けている。徳洲会グループの医師などが中心となって各国で医療・災害支援・教育などの総合的な医療支援を行うNPO団体・TMATは、発災間もない2月8日に先遣隊をトルコに派遣し、医療活動を続けている。
2月18日からトルコに入り、バーチェで医療活動を続けているTMAT第2弾部隊の當麻俊彦医師は現地の活動について、「地震が起こった当初は、がれきで怪我をしたり挟まれたりしたことによる外傷の手当てが多かった。時間が経つと、地震による直接的な怪我や症状より、呼吸器疾患、ぜんそく、発熱といった風邪症状など内科的疾患が増えてきた」と、医療支援活動の内容の変化を指摘した。
また医療活動を行っている場所については、「病院の建物は耐震性に問題があり、その前の広場にテントを張って活動の場としている。現地トルコの医療チームや地元の信頼を得て、共同で医療活動を行っている。現地ではトルコ語以外が通じず、患者や被災者から症状や悩みなど聞く際は、日本語が出来るトルコ人を通訳として介している」と語った。
「今回の地震で特徴的だったことは?」と問うと、「以前ハイチ地震の時もそうだったが、柱がつぶれ床面が重なり、建物が崩壊している。そんな中、患者の一人に印象的な女の子がいる。お父さんに抱っこされた状態で被災し、右腕が切断され、我々が日々傷の処置をしているが、その子が健気で本当に愛らしい。僕たちの方がその子の笑顔に救われて元気をもらっている」と話した。
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