キャスターの辛坊治郎が6月8日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。国会が終盤に入り、立憲民主党が衆院解散・総選挙のきっかけになり得る内閣不信任決議案を衆院に提出するかが注目されていることを巡り、「天地がひっくり返っても可決されない。
立憲民主党の常任幹事会であいさつする泉健太代表=2023年06月06日午後、国会内 写真提供:産経新聞社
日本維新の会の馬場伸幸代表は7日の党役員会で、次期衆院選に関して「立憲民主党をまず、たたき潰す」と語った。立民の国会運営について「遅延工作をするという先祖返りをしている」と批判。その上で、「衆院選で維新が野党第1党になり、国民に分かりやすい国会運営をやることから始める」と強調した。
辛坊)現在の野党第1党は立民です。そこで日本維新の会がいきなり「政権を取りにいく」と言ったら、それは大風呂敷を広げすぎになります。ですから維新としては、とりあえずは野党第1党を目指すということになるのでしょう。単にそれだけの話ではあるのですが、そう簡単ではありません。
世論調査では立民が維新に負けていますが、国政選挙では立民が維新よりも圧倒的に強いです。その理由は、全国的な組織力の差です。維新は「ふわっとした民意」に支えられている政党ですから、いざ選挙となると動員力で立民には及びません。ですから、今回の馬場代表の発言のようなものが出てくるというのは、選挙が近づいてきたという雰囲気の表れなのでしょう。
ただ、前回の衆院選は2021年秋でしたので、まだ2年たっておらず、本音で言うと誰も選挙をしたいとは思っていないはずです。確実に勝てると踏まない限りは、そう簡単に選挙に突入できるという感じではないと思います。
馬場代表は、立民の国会運営について「遅延工作をするという先祖返りをしている」と批判しました。確かに、通常国会では会期末が近くなると、いつも内閣不信任決議案が話題になります。
1990年代に自民党が下野したときのように内閣不信任決議案が可決される可能性が少しでもあるならば、大きなニュースです。しかし、現状もそうですが、否決されるに決まっている状況での内閣不信任決議案は、国会会期末のセレモニーにすぎません。天地がひっくり返っても可決される見込みのない内閣不信任決議案なんて、不毛です。
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