11月23日のニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に、戦略科学者の中川コージ氏がゲスト出演。トヨタ自動車がインドで新たな工場を建設するニュースに関連し、年内にインドへ移住する予定という中川氏は、インド経済と社会に横たわる問題点について言及。
ジャパンモビリティショー2023 トヨタ自動車(TOYOTA)のロゴ=2023年10月26日午前、東京都江東区の東京ビッグサイト 写真提供:産経新聞社
トヨタ自動車のインド法人「トヨタ・キルロスカ・モーター」は11月21日、南部カルナタカ州でインドで3カ所目となる新工場を建設すると発表した。投資額は330億ルピー(日本円で約590億円)で、トヨタがインドで生産能力を増強するのは10年超ぶりとなる。
中川)インド経済のマクロ的な指標としては、当然ながら人口ボーナス。14億人いて、平均年齢が20代とすごく若い。これはもうマクロ的にどう考えてもファンダメンタル、基礎力はある。ここから伸びるか伸びないかで言うと、伸びなかった方が奇跡。それはともかくとして、日本や欧米の企業進出はあるが、IT系や一次産業は良いものの、結局カースト制があるからITが伸びている。職業ギルドのような形のカースト制度があるなかで、ITは新しくできたから、みんながそこに誰でもいける。しかも儲かる。儲かる上にカーストに縛られないということで伸びた。そうじゃないという論もあり、まだ僕も行っていないので確信はしていないが、いずれにしてもカースト制はある。
そこでモディ首相は、独立して100年となる2047年までに「3つのC」をなくすと言っている。caste(カースト)、corruption=汚職・腐敗、communalism=イスラム教やヒンズー教の宗教対立。この3Cをなくすと言っているが、ただ、そもそもその時(2047年)までモディは(首相を)やってないだろうみたいなことで批判されていて、つまり、この3つが相当根深い問題ということです。解決はいつかしないといけないが、歴代棚上げしてきたという感じ。経済は伸びるが、まだまだ3Cみたいなものがある。日本企業も、大資本であればひとつの都市を買うという感じで汚職も何もないが、中小企業が500万円や1000万円をもって現地でやるということになると、汚職の餌食になる。
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