ニッポンと世界の今が分かる朝のニュース番組、ニッポン放送『飯田浩司のOK!Cozy up!』(月~金 午前6時~8時)の中で、6時41分から放送している『黒木瞳のあさナビ』。ナビゲーターの黒木瞳が、エンタメ界、ビジネス界、スポーツ界をはじめ、ジャンルを問わずその道のプロフェッショナルをゲストに迎え、バラエティに富んだ話を伺っている。
黒木瞳
◇黒木瞳:子供の頃の夢はなんだったんですか?
◇李相日:特にないですが、ぼんやり思い出すと、小説であったりとか、そういった何か作ることに気がいってたとは思います。映画監督ってものすごい特殊な能力を持った人がやる職業というイメージがあったので、全くなろうともなりたいとも思ったことがあまりないですね。
◇黒木瞳:印象に残っている子供の頃に見た映画は?
◇李相日:自分が幼いころ頃はスピルバーグ全盛期で、『E.T.』とかで没入して、もう涙止まらずみたいな、そういった子供時代の思い出はあるんですけど、映画という仕事をやってみたいと思うようになってから、ちょっと見方が変わってきました。それこそ『国宝』を作る上で記憶をたどっていくと、チェン・カイコー監督の『さらば、わが愛』もそうですし、イーストウッド作品などいろんなちょっと違う目線の作品が気にはなってきましたね。
◇黒木瞳:今回の『国宝』で、女形というのは、小説には男が女を真似るのではなくて、男が一旦女に化けて、その女をも脱ぎ去った後に残る形、つまり空っぽであるという、空っぽにならないとその役になれないという風に私は理解したのですが、役者としては究極ですよね。
◇李相日:そのために型がある。当然、何かに型がなければ、それはもう観念だけになってしまうので、その観念を掴むための型なんじゃないか。自分はどちらかというと、そのさまに、匂い、あるいは何か、これぞ女形なんだっていう、もうその輪郭が見えるかどうかを、目を凝らして待つ。それが自分のできることでしたね。
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