Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね【第1296回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画・ドラマを発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、2月20日から公開された『教場 Requiem』と『災 劇場版』をご紹介します。

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(C)フジテレビジョン (C)長岡弘樹/小学館

『教場 Requiem』ドラマ、配信、そして満を持してスクリーンへ

連続ドラマの放送から3年。「教場」シリーズの集大成にして終着点となる「教場」映画プロジェクトが始動。Netflixで配信中の『教場 Reunion』に続き、ついに『教場 Requiem』が劇場公開となりました。

ひとつの物語を前後編という形で配信から劇場へと繋いでいくのは、日本映画界においてもまれに見る上映スタイル。警察官になるための生き残りを賭けた警察学校(=教場)で、新たなサバイバルが繰り広げられます。

『教場 Requiem』木村拓哉主演、シリーズ集大成にして終着点となる最高作

(C)フジテレビジョン (C)長岡弘樹/小学館

『教場 Requiem』のあらすじ

冷酷無比な鬼教官・風間公親が務める初任科第205期 短期課程の教場では、今日も早朝から、生徒たちは厳しいトレーニングにさらされている。警察学校には、さまざまな背景を持つ生徒たちが、各々の動機を持って集まってくる。彼らの行動は厳しいルールのもと、常に監視下に置かれており、閉塞した極限状態で葛藤を抱える者たちも少なくない。

しかし「警察学校は、優秀な警察官を育てるための機関ではなく、適性のない人間をふるい落とす場である」と考える風間は、生徒がトラブルに見舞われた途端、退校届けを突きつけていく……。

『教場 Requiem』木村拓哉主演、シリーズ集大成にして終着点となる最高作

(C)フジテレビジョン (C)長岡弘樹/小学館

『教場 Requiem』のみどころ

シリーズ集大成にふさわしく、風間公親役の木村拓哉を筆頭に、これまで「教場」シリーズに登場した豪華キャスト陣が集結。

中村仁美和田正人小日向文世たちが演じる、風間とともに生徒の指導にあたる教官たち。赤楚衛二白石麻衣をはじめ、錚々たる人気俳優が名を連ねる卒業生たち。彼らがいま、どのような場で活躍しているかを物語の端々から知ることができるのも一興です。

そして何よりも注目してほしいのが、今作で風間教官と対峙する初任科第205期の生徒たち。綱啓永、齊藤京子、金子大地、倉悠貴、井桁弘恵といった話題の俳優たちが、次々とふるいにかけられる“教場”という名のサバイバルゲームを生き抜く姿は必見ですよ。

『教場 Requiem』木村拓哉主演、シリーズ集大成にして終着点となる最高作

(C)フジテレビジョン (C)長岡弘樹/小学館

これまでの「教場」シリーズの中でも、一段と厳しさが増し、その冷酷さにさらなる磨きがかかっている風間公親。それと同時に『教場 Requiem』では、彼が持つ厳しさの中に潜む愛情が感じられるシーンがみられます。

決して多くを語ることはなくても、迷い踠(もが)く生徒たちに気づきを与えるために、そっと一言投げかける。その言葉からは、どんな時も見守っているという力強ささえ感じられ、風間の懐の深さに尊敬の念を抱く人も多いのではないでしょうか。

秘密と思惑が渦巻く事件の数々。その行方は、スクリーンで存分に味わって。

『教場 Requiem』木村拓哉主演、シリーズ集大成にして終着点となる最高作

(C)WOWOW

『災 劇場版』不穏な出来事の影に、この男あり。

WOWOW「連続ドラマW 災」を大胆に再構築し、ドラマとは全く異なる「新しい形の恐怖」を描き出した『災 劇場版』。「第73回サン・セバスティアン国際映画祭」「第30回釜山国際映画祭」に正式招待されるなど、海外の映画祭でも注目を集める衝撃作が日本のスクリーンに登場しました。

女子高生、運送業の男、清掃員と理容師。旅館の支配人、そして平凡な主婦。ある日、彼らの日常が不可解な“災い”に襲われる。

その災いの周辺には、いつもある「男」が紛れ込んでいた……。

災いのそばに常に存在する“謎の男”を演じたのは、香川照之。ある時は塾講師、ある時はトラックの運転手。突然災難に見舞われる人々に取り憑く貧乏神のように、“災”という言葉を象徴するような存在を怪演。身の毛もよだつ恐怖へと観客を誘います。

ドラマ版とはひと味違う、まったく新しいタイプのサイコ・サスペンス。映画館でしか観ることができない傑作です。

『教場 Requiem』木村拓哉主演、シリーズ集大成にして終着点となる最高作

(C)フジテレビジョン (C)長岡弘樹/小学館

<作品情報>
教場 Requiem
2026年2月20日(金)公開 in THEATERS

出演:
木村拓哉
綱啓永 齊藤京子 金子大地 倉悠貴 井桁弘恵 大友花恋 大原優乃
猪狩蒼弥 中山翔貴 浦上晟周 丈太郎 松永有紗
佐藤仁美 和田正人 荒井敦史 高橋ひとみ
赤楚衛二 白石麻衣 染谷将太 川口春奈 味方良介 大島優子 三浦翔平 濱田岳 福原遥 杉野遥亮 / 趣里
佐藤勝利 中村蒼
坂口憲二 森山未來 / 小日向文世

原作:長岡弘樹「教場」シリーズ/「新・教場」「新・教場2」(小学館刊)
監督:中江 功
音楽:佐藤直紀
脚本:君塚良一
配給:東宝
(C)フジテレビジョン (C)長岡弘樹/小学館

『教場 Requiem』木村拓哉主演、シリーズ集大成にして終着点となる最高作

(C)WOWOW

<作品情報>
災 劇場版
2026年2月20日(金)から新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
出演:
香川照之
中村アン 竹原ピストル 宮近海斗
中島セナ 松田龍平 内田慈 藤原季節 じろう(シソンヌ) 坂井真紀安達祐実 井之脇海

監督・脚本・編集:関友太郎、平瀬謙太朗
音楽:豊田真之 原案:5月
配給:ビターズ・エンド
制作プロダクション:AOI Pro.
劇場版製作幹事:電通 製作著作:WOWOW
(C)WOWOW

連載情報

『教場 Requiem』木村拓哉主演、シリーズ集大成にして終着点となる最高作

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。


八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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