元経済産業省官僚でエネルギー事情に詳しい政策アナリストの石川和男が2月26日、ニッポン放送Podcast番組「石川和男の徹底解説1から学ぶSAF知識」に出演。SAF=持続可能な航空燃料の普及に取り組むENEOSの担当者に話を聞いた。
(左から)佐々木真奈美、ゲストの杉原壮留氏、石川和男
SAFは「Sustainable Aviation Fuel」の略で、SAF(サフ)もしくは「持続可能な航空燃料」と呼ばれる。既存の航空燃料は原油から作られており、化石燃料を燃やすため大量の二酸化炭素を排出する。一方のSAFは、国内の飲食店などから排出される事業系廃食油や一般家庭から排出される廃食油、獣脂などのバイオマスを原料に製造される。これら植物・バイオマス由来の原料は、生育過程で光合成を行い、大気中の二酸化炭素を吸収するため、航空燃料としてSAFを利用することで、燃焼時に排出しても、ライフサイクル全体で見れば従来の化石燃料と比べて約60~80%の二酸化炭素排出を削減することができる。二酸化炭素は地球温暖化の主な原因とされる温室効果ガスの最たるもので、現在、排出量の削減が急がれている。
番組に出演したENEOSバイオ燃料部バイオ燃料総括グループの杉原壮留チームリーダーは、自社におけるSAF事業の現状について「SAFの自社製造と輸入体制の構築に向けて、サプライチェーンの構築を進めている。自社製造としては、もともと石油の生産をしていた和歌山製造所で、施設改修と設備を導入し、2028年度以降に年間40万キロリットル規模のSAFの製造・供給ができる設備の建設を検討中だ。また、2024年度には国内石油元売りとしては初めて、SAFの輸入を行い、JALやANAの他、計10社以上の航空会社への販売を実施した」と紹介。さらに「Par Pacific社と三菱商事と連携し、米国ハワイ州の既存設備を活用した、年間約15万キロリットルのSAF製造を計画しており、現在、製造開始に向けて準備を進めている」と明かした。
またSAFの原料について「事業所や家庭から出た廃食油を、できるだけ地産地消で使いたいと考えている。国内で未利用のものや廃食油として輸出されているものをどのようにかつようできるかを検討しながら集めている」と語り、スーパーの大手チェーンなどに協力してもらい、専用のリターナルボトルに使用済み油を入れて、持ってきてもらう取り組みなどを紹介した。
杉原氏は「(SAFは)原料を地道に集めていかなければいけない。
最後に石川は「企業の努力に対して、制度的なインフラつまり法律や予算面での措置、支援策が必要。官民と政治が、今まで以上にきちんと向きあっていかなければならない」と指摘した。

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