政策アナリストの石川和男が3月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。多量の電力を消費するデータセンターの新設が相次ぐなか、電力不足や送配電網の容量不足の課題を解決するには電源近接型のデータセンター普及が欠かせないと指摘した。

“電気爆食い”データセンターは小型発電所を「近くに」「自前で...の画像はこちら >>

少子高齢化による人手不足問題の解消や、生産性向上に欠かせないAIやデジタル化。これらの普及に必要不可欠なデータセンターは、高度な情報処理を24時間365日安定的に行うため、熱に弱いサーバーを冷却するなど膨大な電力が必要とされる。電気は発電所で作られ送配電網を通じて送られるが、「電線」には電気を流せる最大容量があり、容量をオーバーする場合は新たな電線を敷設するなどの対応に時間とコストがかかる。また、AI用など高性能なデータセンターの電力使用量は一般家庭約3万世帯分の契約容量に及ぶと言われており、新設が重なるエリアでは新たな発電施設の建設も必要となるケースがあるという。

石川によると、AIやデジタル化が叫ばれるひと昔前までは少子高齢化で電力需要は減少すると予測され、電力の小売り自由化も伴って電力会社は発電施設や送配電網の維持整備を最小限に留めてきたという。そのため、いきなり電力を多量に必要とするデータセンターを建てると言われても、電力量や送配電網の余力が乏しかったり、調整や増強に対応する人員も潤沢ではないため時間がかかるというケースが増えていると指摘。

その解決策として、アメリカではAmazonがデータセンターの近接地に自前で小型の原子力発電所を建設し、地域の送配電網の容量を食うことなく多量の電力を直接データセンターへ送る計画が紹介された。

石川は「(多量の電力を必要とするデータセンターを増やすには)発電所を作らなくてはいけないけど、送電線が混雑しちゃって増強するのに時間がかかる……だったら、送電線がいらないところに発電所を置けという『電源近接型データセンター』をこれから推進していかなきゃいけない」と提言。そのうえで「これは民間だけじゃできない。エネルギーはインフラなので、長期的な視点に立って国が予算をつけないとうまくいかない」と指摘した。

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