元気にあいさつできているか、声は出ているか、教室に入ってくるときの様子はどうか。冬休み明けの始業式は、そうした小さな違いが見えやすい時間でもあります。
大阪の現役小学校教員・松下隼司さんに、始業式の朝に実際に見ているポイントについて聞きました。
(今回の質問)
始業式の朝、「あ、生活リズムが崩れているな」と分かるサインはどこですか?
(回答)
まずは表情と声、教室に入ってくるときの様子から確認します。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
■始業式の朝、まず見るのは「表情」と「声」
始業式の朝、私が最初に見るのは、子どもたちの表情です。硬いな、重いな、と感じることがあります。
教室に入ってくるときの様子もそうです。「おはようございます」と元気に声が出ているか、それとも声が小さい、ほとんど出ていないのか。こわごわと入ってくる子もいます。
夏休みほどではありませんが、冬休み明けにも、そういう様子は見られます。夏休みは期間が長い分、もっと多いなと思います。
■始業式での姿勢や視線が、気にかかることがあります
始業式は、1時間目に講堂で行うところが多いです。子どもたちは体育座り(三角座り、お山座り)で座って、校長先生の話を聞く子どもがほとんどです。そのときに、足をだらんと伸ばして座ったり、話を聞いているはずなのに下を向いてしまったりする子がいます。
目を見て話を聞けない、視線が合わない。そういう様子を見ると、「何かあったんかな」と気になります。ただ、子どもの数が多いので、姿勢や表情、声の大きさだけでは、どうしても読み取れない部分もあります。分からないことも多いです。
だから私は、普通に聞くようにしています。「昨日、9時までに寝た人?」「10時までに寝た人?」と、実際に手を挙げてもらいます。「お隣さんと、どっちが早く寝たか対決してごらん」と言うと、「じゃあ僕が勝った」と、少し場が和らぐこともあります。
その流れで、「昨日、12時より遅かった人?」と聞くこともあります。
■休み明けに「学校に行きづらくなる」子はいます
毎年必ずいる、というような決まったタイプがあるかと言われると、そうではありません。ただ、冬休み明けや夏休み明けに、学校に行きづらくなる子はいると思います。
生活リズムが崩れたから、という理由だけではないと感じています。授業や学校の決まりごと、学校での1日の過ごし方そのものが、しんどいと感じている子が、長期の休みを経て、「やっぱり学校は合わないな」と、その思いを強くすることがあるんだと思います。
長い休みの間は、「明日もある」「明日もある」と過ごせますが、冬休みが終わって、「また学校に行くのか」と思うと、気が重くなる。学校の仕組み自体、昭和から大きく変わっていない部分もありますし、難しい問題だなと感じています。
松下隼司さん
大阪府公立小学校教諭。令和4年度文部科学大臣優秀教職員表彰受賞。令和6年版教科書編集委員。
この記事の執筆者: 地子給 奈穂
編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌等の編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWEB戦略コンサルティングも行う。









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