京都府は近畿圏で1、2を争う漁獲量で知られるが、近年は、国際基準で定められた漁獲量にすぐ達するほどの豊漁が続いているという。
■クロマグロの漁獲量、この5年で約5倍に
京都のクロマグロ漁は、毎年12月1日から開始。府内北部の日本海沿岸部で行われる。同じ冬の時期に漁獲される定番のズワイガニが沖合の底びき網漁法なのに対し、クロマグロは定置網漁法。30kg以上が「大型」、30kg未満が「小型」に大きく分類される。
■クロマグロ豊漁、背後に「国際ルール」の存在
このクロマグロ、なぜ豊漁なのか。気候変動による海水温上昇でクロマグロの回遊ルートが変わり、全国的に水揚げ量が増加していることに加え、舞鶴市水産協会によると、「国際的な資源管理」による個体数の回復が主な理由だという。
一方で、豊漁であっても設定した漁獲枠に達すると獲ることができないため、漁業関係者いわく「とてもいいクロマグロが獲れても、再び海に戻さざるを得ない」状況が起こっている。
■豊漁でもクロマグロが「値下がりしない」理由
消費者にとって気になるのはクロマグロの価格だが、豊漁によって「安くなった」わけでもないという。資源管理で漁獲量が調整されているため、大幅に値下がりしないのが実情といえる。
■京都発「都まぐろ」は上品な脂身が特徴
京都府では、冬に京都府内で水揚げされる8kg以上30kg未満の天然小型クロマグロを「都マグロ」と命名し、県内外へ広くアピールしている。都まぐろは、大型のマグロと比べて上品な脂身でさっぱりとした味わい、プリプリとした食感が特徴、漁港の競り前に専用のステッカーをマグロの魚体に貼り、市場へ出荷される。
また舞鶴市では2026年3月22日までの期間、市内15店舗で都まぐろのメニューが提供される「都まぐろフェア in 舞鶴」が行われている。地元でおすすめの食べ方は、刺身、藁(わら)焼き、丼、薫製(中はレア)、ねぎまなど。まさに「ここでしか食べられない」京都北部の冬限定マグロが、新たな京都グルメとして定着するか注目される。
この記事の執筆者: シカマ アキ
大阪市出身。関西学院大学社会学部卒業後、読売新聞の記者として約7年、さまざまな取材活動に携わる。その後、国内外で雑誌やWebなど向けに、取材、執筆、撮影など。主なジャンルは、旅行、飛行機・空港、お土産、グルメなど。ニコンカレッジ講師をはじめ、空港や旅行会社などでのセミナーで講演活動も。
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