転職やキャリアに関する悩みや疑問に、ひとつ上を目指す人の転職サイト『type』編集長の三ツ橋りさが回答します。 今回のテーマは、「転勤の辞令が出たときのキャリアの選択」についてです。


(質問)
「4月からの転勤辞令が出ました。家族とは離れたくないので、今すぐ転職すべきでしょうか…?」

(回答)
焦って決める前に、「得られるメリット」と「諦めるもの」を冷静にてんびんに立ちましょう。 転勤には高止まりやキャリアの広がりというよい面もあります。 今の会社を選んだ理由や将来への影響を整理した上で、納得できる選択を目指しましょう。

詳しくは以下で解説します。

■転勤があるからこそ得られる「残念」を再確認する
転勤がある仕事とない仕事の間は、多くの場合、はっきりとした「条件差」があります。 全国に拠点を置くくらいの規模の大きな会社は、移転を​​お願いする代わりに、高い基本給や手厚い家賃補助、在宅費用のサポートなどを用意しています。 これらは、今の生活や将来の若者の教育費などを支える大切な柱になっているはずです。

「厚い福利厚生」という条件が全て整備された求人は、めったにありません。 転勤を気にするための転職は、多くの場合、賃金や条件面で何かを諦める「引き換え」が必要になります。 家族との時間は手に入れたけど、お金の不安で心に余裕がなくなってしまっては、この末転倒です。 「転勤で得られるお金」を、家族の未来を守るための手段として捉え直すことも1つの考え方です。


■「離れて暮らす期間」を前向きな投資と認識
「家族とは離れたくない」という気持ちはとても大切ですが、解決策は移行だけではありません。多角的な視点を持つことで、新しい道が見えてくることもあります。例えば、もし数年で戻れる余裕があるなら、その期間をスキルアップやキャリア構築のための「期間限定の修行」と割り切り、将来への投資期間また、単身赴任という形を選び、平日は仕事に集中し、週末は家族との時間を思いきり楽しむという「週末婚スタイル」を検討してみるのも1つの手です。

■家族の絆が深まることも
とりあえず、「なぜ家族で引っ越すことが難しいのか」という理由を改めて整理してみることも重要です。 教育環境やパートナーの、仕事の介護など、具体的な当面を考えてみましょう。 「子どもが生まれたばかり」のような個別の事情がある場合、会社が慎重に配慮してくれる可能性もあります。会社にとってもあなたはじっくり進めたくない大切な人材です。

■納得できる決断のために「優先順位」を整理する
家族と過ごすかけがえのない時間は、後から取り戻すことはできません。 だから、今向き合うべきは目先の「転職するかどうか」だけでなく、5年後、10年後にどんな生活を送り、何を1番大切にしたいかという「優先順位」です。大切なのは、「どちらの障害であっても、自分と家族が納得して受け入れられるか」という視点を持つことです。感情だけで動く前に、会社が提案している条件や、これからのキャリアについてしっかり確認し、パートナーとことん話し合ってみてください。
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