相次ぐ物価上昇で「もはや老後資金は2000万円では済まないのでは」と、不安が増す昨今。ただ、「現役時代にもっと貯蓄すべきだった」と嘆く人がいる一方で、「元気なうちにお金を使うべきだった」と悔やむ人がいるのも事実です。


実際、年金生活でどれくらいお金が必要なのか。いくら貯蓄があれば安心して老後を迎えられるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、福島県在住70歳男性のケースをご紹介します。

■回答者プロフィール
回答者本人:70歳男性
同居家族構成:本人のみ
居住地:福島県
リタイア前の職業:正社員
リタイア前の年収:700万円
現在の金融資産:預貯金300万円、リスク資産0円
これまでの年金加入期間:不明

■現在の収支(月額)
老齢年金(国民年金・厚生年金):7万8000円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):なし

年金以外の収入:なし

ひと月の支出:7万円

■「物価高騰の影響で昔に比べて必然的に支出が多くなった」
現在、およそ預貯金300万円を保有しているという投稿者。

自身の老後資金について貯めすぎと感じているか、それとも足りないと感じているか、との質問には「足りない。現役時代にもっと貯めておけばよかった」と回答。

その理由として、「生活必需品の値段が物価高騰の影響で上がっていて、昔に比べて必然的に支出が多くなったから」と語っています。

■「2500万円貯めることを目標にしていた」
現役時代は、老後資金として「2500万円」貯めることを目標にしていたそう。

「このくらいあれば大丈夫だろうと周りの人たちが言っていた。自分もそのくらいが相場だと思い2500万円を目標にした」と言います。

しかし実際に年金生活を送る中で、老後資金は「4000万円」程度必要だったのでは、と感じているそうです。

「資産運用をするなど工夫して、お金を増やす行動をすればよかった」とあります。


■「預貯金300万円でも工夫すれば生活にあまり困らない」
とはいえ、今の生活についての満足度は「普通」と投稿者。

「可もなく不可もなく。生きていけるだけの金額と、少しの娯楽を楽しめるお金がある。工夫すれば生活にはあまり困らない」と語ります。

老後資金に不安を抱えている現役世代には、「少子高齢化や気候変動、国際情勢など先の読めない社会を生きていく術を身につけて、柔軟に対応できるようになってほしい」とアドバイスされていました。

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