■Q. 夏バテ予防に効果的な食べ物や献立が知りたいです
Q. 「暑さで食欲が落ち、最近はそうめんやアイスばかり食べています。毎年、夏の終わり頃には完全に夏バテになってしまい、体もだるく、回復するまで大変です。
■A. 栄養バランスに注意! 特におすすめなのはワンプレート料理です
夏バテで体がだるくなるのはつらいですよね。夏バテ予防には、食欲が落ちる夏場でも栄養バランスを意識した食事が非常に重要です。特に、手軽に栄養をとれる「ワンプレート料理」をおすすめします。
夏の暑さで食欲が落ちると、そうめんやアイスなど、手軽な食事で済ませがちです。しかし、これらの食事が続くと、体が正常に機能するために必要な栄養素、特に体を作るたんぱく質と、代謝を助けるビタミン類が不足しがちになります。
これらの栄養素が不足すると、疲れが抜けにくくなり、夏バテの症状が悪化する原因となります。また、冷たい食べ物ばかりとっていると、胃腸が冷えて消化機能が低下することもあるため注意が必要です。
そこでおすすめなのが、主食・主菜・副菜を1皿にまとめたワンプレート料理です。食欲がない時でも、主食・主菜・副菜を1皿にまとめることで、さまざまな栄養素をバランス良くとることができます。
例えば、次のような献立です。
■ロコモコプレート
ご飯、ハンバーグ、半熟卵、サラダを組み合わせることで、炭水化物、たんぱく質、ビタミン、食物繊維をバランス良くとることができます。
■冷やし中華
麺に加えて、ハム、卵、キュウリ、トマト、ワカメなどさまざまな具材を乗せることで、自然と栄養バランスが整います。
ワンプレート料理は、見た目の量が少なく感じるため、食欲がない時でも抵抗なく食べやすいというメリットもあります。
さらに、冷たい食べ物や飲み物のとり過ぎには注意が必要です。一時的に体を冷やしてくれるので、気持ちよく感じますが、胃腸も冷え、消化機能が低下する原因にもなります。
夏バテ予防のためには、できるだけ常温の食べ物を選び、冷たい飲食は控えめにすることを心がけましょう。食事を工夫することで、夏の終わりも元気に過ごしやすくなります。
▼平井 千里プロフィールメタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。