まとまったお金を「そのまま普通預金に置いておくのはもったいない……」と感じている方は多いのではないでしょうか。

そんなときに気になるのが「定期預金」。
なかでも、店舗やATMが全国にあるゆうちょ銀行は安心感もあり、利用している人が多い銀行の1つです。一般的な銀行の定期預金は、ゆうちょ銀行では「定期貯金」といいます。

ゆうちょ銀行の定期貯金の金利は、1年(1年以上2年未満)の金利は「年0.275%」、2年(2年以上3年未満)は「年0.3%」などのように、預け入れる期間によって適用金利が異なります。

そこで今回は、100万円を2年間預けたら利息はいくらになるのか? 実際の受取額を計算してみましょう。

■ゆうちょ銀行の定期貯金を「金利0.3%」で100万円預けると、2年後にもらえる利息はいくら?
ゆうちょ銀行の定期貯金は、預ける期間があらかじめ決まっており、満期まで原則引き出しができません。その分、普通預金(ゆうちょ銀行では通常貯金といいます)よりも金利が高く設定されており、「使わないお金」を預けておくのに適しています。

例えば、100万円を2年間預けた場合、金利は「年0.3%」となります。受け取る利息は以下のとおりです。

・税引前の利息:6000円
・差し引かれる税金(20.315%※):1218円
・実際に受け取れる利息(税引後):4782円
※税率の内訳は「所得税および復興特別所得税が15.315%」「住民税が5%」

<参照>金利一覧/ゆうちょ銀行

■ゆうちょ銀行の定期貯金の特徴は?
ゆうちょ銀行の定期貯金には、以下のような特徴があります。

・1000円以上1000円単位で預け入れが可能
・預入期間は「1カ月・3カ月・6カ月・1年・2年・3年・4年・5年」から選べる
・利息の計算方法は、預入期間によって異なる
【3年未満】単利(元金のみに利息がつく方式)
【3年以上】半年複利(半年ごとに利息が元金に加わり、その合計にさらに利息がつく方式)

単利は「元金にだけ利息がつく」仕組みで、短期間の預け入れに向いています。一方、複利は「利息にも利息がつく」仕組みのため、長く預けるほど利息が増えます。

また、自動継続を選ぶと、満期のたびに自動で定期貯金が更新されます。
更新後の金利は、その時のゆうちょ銀行の定期貯金の金利になります。

<参照>定期貯金(一覧)/ゆうちょ銀行

■定期貯金だけじゃない。ゆうちょ銀行の魅力って?
ゆうちょ銀行は「便利で身近」な存在として、日々の家計管理にも強い味方です。その魅力を2つご紹介します。

●ゆうちょ銀行の魅力1:ATMが多いので全国どこでも使いやすい
ゆうちょ銀行は、日本で最も多くの人が利用している銀行といえます。2024年3月末時点で、通常貯金の口座数は約1億2000万口座。日本の人口(約1億2396万人)とほぼ同じで、ほとんどの人が口座を持っていることになります。

さらに、全国に約2万4000の店舗と、約3万1200台のATMを設置しており、都市部だけでなく地方でも使いやすいのが大きな魅力です。

ゆうちょATMでは、預け入れ・引き出し手数料が無料で利用できるほか、都市銀行など約1250の金融機関と提携しているため、他行ATMでも幅広く利用できます。

<参照>日本郵政グループ「ゆうちょ銀行の『数字』を見える化してみた!」

●ゆうちょ銀行の魅力2:ゆうちょPayで支出管理もスマートに
スマホアプリ「ゆうちょPay」を使えば、ゆうちょ口座から直接支払いができるキャッシュレス決済に対応できます。事前にチャージする必要がなく、支払いと同時に口座から即時引き落としされます。

また、利用上限額を自分で設定できるほか、支払い履歴もアプリ上でリアルタイムに確認可能。
お金の流れを「見える化」できるので、日々の支出管理にも役立ちます。

ただし、ポイント還元率は0.25%(400円で1ポイント)とかなり控えめ。そのため、メインの決済手段というよりも、日常の小さな支払いをスマートに済ませる“サブ使い”として活用するのがおすすめです。

<参照>ゆうちょPay(個人のお客さま)

■まとめ
ゆうちょ銀行は、安心感と利便性の高さが魅力です。「まとまったお金を普通預金に置きっぱなし……」にしていると、せっかくの利息アップのチャンスを逃してしまうかもしれません。しばらく使う予定のないお金があるなら、安全に守りながら少しでも増やせる定期貯金を検討してみてはいかがでしょうか。

※金利は2025年10月15日時点

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
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