金融庁の報告書に端を発して話題となった「老後2000万円問題」など、老後の心配事といえばやはりお金ではないでしょうか。もっと出世しておけばよかったと現役時代に後悔を持つ人もいるようです。


現役時代にいくら稼ぎ、貯蓄をしておけば安心した暮らしができるのか。All Aboutが実施したアンケート調査から、神奈川県在住67歳女性のケースを紹介します。

■回答者プロフィール
回答者本人:67歳女性
同居家族構成:本人、夫(70歳)
住居形態:持ち家(戸建て)
居住地:神奈川県
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の年収:550万円
現在の預貯金:1200万円、リスク資産:300万円
これまでの年金加入期間:厚生年金420カ月、企業年金15年

■現在受給している年金額(月額)
老齢基礎年金(国民年金):6万9000円
老齢厚生年金(厚生年金):11万5000円
障害基礎年金や障害厚生年金(障害年金):なし
遺族基礎年金や遺族厚生年金(遺族年金):なし
その他(企業年金や個人年金保険など):企業年金2万円

配偶者の年金や収入:年金約20万円

■「余裕ある老後を望むには、少し心細い」
現在の年金額について満足しているか、の問いに「どちらでもない」と回答した今回の投稿者。

その理由として「生活に困るほどではないですが、医療費や孫への出費が重なると余裕がなくなります。余裕ある老後を望むには、少し心細い」とコメントしています。

ひと月の支出は「約22万円」。ご自身の年金だけでは「年に1~2回足りない月がある」と回答されています。

■「まとめ買いをして冷凍保存、季節に応じた衣服で電気代を節約」
年金で足りない支出がある月は「貯蓄から2万~3万円ほど取り崩して」補っているとのこと。

また「夫が畑を貸している関係で、年に数万円ほどの副収入」もあると言い、わずかながらも家計の助けになっている様子です。

年金生活においては「スーパーの特売日を利用してまとめ買いをし、冷凍保存で無駄を減らしています。電気代節約のため、季節に応じた衣服で体温調節も心がけています」と、工夫を凝らしているようです。

■「老後資金は漠然と準備していましたが……」
現役時代については、「若い頃から、もっと貯蓄や投資に積極的になればよかった。
老後資金は漠然と準備していましたが、実際には予想以上に出費が多いです。住宅ローンの繰り上げ返済を早めに行えば、もっと余裕を持って老後を迎えられたはず」と語った投稿者。

今の生活における「一番の不安は医療費」だそうで、「年を取るほど病院通いが増え、急な入院や介護が必要になると、年金だけでは足りないのではと心配」と打ち明けています。

一方で、年金生活では「夫婦で旅行に行ったり、趣味のガーデニングをしたり、友人とのお茶を楽しんだりしています。平日に出かけられるので人混みを避けられ、のんびりとした時間を過ごせています」と、時間的な余裕を生かした生活を満喫されているようでした。

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