老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、たった2年の厚生年金加入でも将来もらえる年金は増えるのか、という質問です。

■Q:63歳の女性です。あと2年だけ厚生年金に加入する予定ですが、たった2年でも将来の年金は増えますか?
「63歳の女性です。あと2年だけ厚生年金に加入する予定です。短期間でも将来の年金は増えるのでしょうか?」(香代さん)

■A:厚生年金の加入期間が短くても、その分だけ年金は確実に増えます。65歳で年金額が再計算されて反映されます
厚生年金の受給額は、平均標準報酬額(加入期間中の平均的な給与や賞与)と、厚生年金加入期間(月数)によって計算されます。

平均標準報酬額が高いほど、また加入期間が長いほど、将来の老齢厚生年金の受給額は増えます。

したがって、香代さんのようにあと2年間だけ厚生年金に加入する場合でも、その2年分に応じた年金が上乗せされます。また、65歳到達時に年金額が再計算され、加入した2年分が反映されます。

つまり、65歳以降に受け取る老齢厚生年金が、その分増額される仕組みです。厚生年金は「納めた分だけ将来の受け取りが増える制度」です。
例え短期間でも厚生年金に加入することで、老後の年金を確実に増やせます。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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