「貯金を始めたいけれど、何から手をつけたらいいのか分からない……」「銀行の仕組みって難しそう」と感じていませんか? そんな貯金初心者にぴったりなのが、ゆうちょ銀行の定期貯金です。

全国どこにでもある安心感と、1000円から始められる手軽さが魅力。
「お金を増やす」というより、「使わないお金を別の場所に置いておく」という感覚でOKです。

今回は、ゆうちょ銀行の定期貯金の特徴や利息の仕組みを、初心者に分かりやすく解説します。

■ゆうちょ銀行の定期貯金の特徴は?
ゆうちょ銀行の定期貯金は、「決めた期間は引き出さない」という約束をする代わりに、普通預金より高い金利がつく貯金方法です。仕組みがシンプルで、少額から利用できるため、貯金を始めたい人にとても向いています。ここでは、そのポイントを整理してみましょう。

●定期貯金の4つのポイント
ゆうちょ銀行の定期貯金には、以下の4つの特徴があります。

① 少ない金額から始められる
1000円以上・1000円単位で預けることができます。手軽な金額からコツコツ貯められるのが魅力です。

② 預ける期間を自由に選べる
1カ月、3カ月、6カ月、1年、2年、3年、4年、5年という8つの期間から選択できます。「いつ使う予定があるか」に合わせて期間を決められるので、無理がありません。

③ 長期で預けるほど利息がつきやすい
3年以上の預け入れの場合、利息の計算には“複利”を適用。複利とは、利息が元金に組み込まれ、その合計にまた利息がつく仕組みです。
時間を味方につけることで、利息がじわじわ増えていきます。

④ 満期後は自動で更新も可能
満期になったら、そのまま同じ条件で定期貯金を続けてくれる「自動継続」の設定も選べます。忙しい人でも、貯金の習慣を続けやすい機能です。

参照:定期貯金 ゆうちょ銀行

■貯金ができれば何ができる?
「貯金したいけど、なかなか続かない」「始めようと思っても、すぐに後回しにしてしまう」そんな人は少なくありません。

その背景には……
・忙しくて意識が向かない
・手間に感じる
・「急に使うことになったら困る」と不安になる

などがあり、習慣化しづらいのも当然です。

しかし、少額でも“貯金がある”と、生活の安心度は大きく変わります。

例えば、
・突然の出費にも慌てなくなる(家電の故障・病院代・冠婚葬祭)
・趣味や旅行など「楽しみ」を我慢しなくてすむ
・将来の不安が減り、心にゆとりが生まれる
・家計が落ち着くと、家族とのコミュニケーションも穏やかに

実際、筆者の知人も「お金の不安が強いときは眠りが浅かった」と話していました。

貯金の習慣やお金の使い方を少しずつ整えたことで、気持ちが軽くなり、生活の質が変わったそうです。もちろん全ての人に当てはまるわけではありませんが、“お金の悩みが心身に影響することはある”と実感した例です。

つまり、貯金とは“将来の安心を育てる行動”ともいえるでしょう。

普通預金に入れたままだと、つい使ってしまいがちですが、仕組みを少し変えるだけで、お金は自然に残るようになります。

もし、普通預金にそのまま置いてある5万円・10万円があるなら、ゆうちょ銀行の定期貯金に移してみる。
この“使う前にいったん別の場所に置く”という工夫が、貯金がもたらす安心感をつかむキッカケになるでしょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
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