■Q. レジオネラ菌が心配です。いろんな人が入る温泉は危ないのでしょうか?
Q. 「家族で温泉旅行を計画しています。
高齢で少し体の弱い母も連れて行くので、レジオネラ菌などが少し心配です。以前、温泉施設でのレジオネラ菌が問題になったニュースを見ましたが、高齢者はたくさんの人が入る温泉は避けた方がいいのでしょうか? 感染予防に何かできることがあれば、あわせて知りたいです」

■A. 清掃と管理が行き届いた通常の温泉施設であれば、レジオネラ菌の心配は不要です
レジオネラ菌は、自然界に広く存在する細菌です。温泉や銭湯など水が循環する施設で増殖しやすい性質があります。しかし温泉施設においてはレジオネラ菌が増殖しないよう、管理を徹底することが定められていますので、常識的な施設であれば心配は不要です。

レジオネラ菌がなぜ危険かというと、菌を含んだ細かい水しぶき(エアロゾル)を吸い込むことで、肺炎などを引き起こす「レジオネラ症」に感染するリスクがあるからです。感染すると高熱や咳、倦怠感などの肺炎症状が現れ、高齢者や免疫力が低い方は重症化リスクが高まります。ただし人から人への感染しないため、発症者がいても周囲にうつることはありません。

レジオネラ菌は60℃以上で5分加熱すれば死滅しますので、衛生管理が徹底された施設であれば、高齢者でも感染を心配することなく、入浴を楽しめます。裏を返せば、清掃が不十分に感じられる施設は避けた方がよいかもしれません。

利用者側にできる、安全性を高めるチェックポイントとしては、まずは全体的に清掃がきちんと行われているかを見ること。お湯が循環式ではない「かけ流し」の温泉や、源泉の温度が高い温泉であれば、なお安心です。また、体調が不安であれば、エアロゾルの発生しやすいジャグジーは避けるのが無難です。


▼清益 功浩プロフィール小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院にて小児科診療に従事。論文発表・学会報告多数。診察室に留まらず多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。
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