スーパーの景品や、テレビなどの契約者向けサービスなどで、無料バスツアーの案内が届くことがあるのをご存じでしょうか。

旅行ツアーなどで「無料ご招待」と聞くと、「なんだか怪しい」と感じる人も多いのではないでしょうか。


確かに、タダのモノにはそれなりの「からくり」があります。だからこそ、内容をよく知らずに参加すると、後悔してしまうケースもあるのです。


■無料招待の落とし穴!?
「無料って怪しいから参加しない」という人もいますが、交通費に加えてランチ代、場合によってはちょっとしたお土産まで付いて本当に無料、というケースもあります。そう聞くと、「参加しない手はない」と思ってしまいますよね。

とはいえ、「昔から『タダより高いものはない』と言われているじゃない?」という声が聞こえてきそうですが、それもまた事実です。

そもそも完全に無料になるのは、案内が届いた本人のみというケースがほとんど。同行者も参加できますが、その場合は有料となり、だいたい1人あたり6000円前後の参加費がかかります。

つまり2人で参加すると6000円、有料分を割り勘にするとしても、1人あたり3000円の計算になります。

3000円で旅行に行けるなら安いと感じますが、問題はツアーの中身です。


■ツアー内容を知らずに参加すると後悔することも
無料招待のバスツアーでは、お土産物屋さんや宝石店など、複数の店舗への立ち寄りが組み込まれていることが少なくありません。そのため自由時間はわずかで、観光をゆっくり楽しめないこともあります。

また、無料で付いてくる食事が「正直、微妙……」と感じるケースもあり、結果的に「時間の無駄だった」と思ってしまうこともあるのです。


さらに、有料で参加する友人の分の料金を半分負担した場合、無料のメリットは薄れてしまいますし、友人が全額負担した場合でも、「つまらなかった」と言われてしまえば、友情にヒビが入る可能性だってありますよね。

■攻略法を考えて参加するべし!
こうした点を知ると、「やっぱり無料バスツアーはダメなのでは?」と感じてしまうかもしれません。しかし、それは少し早計です。

大切なのは、どのようなツアーなのかをきちんと理解したうえで参加すること。
・自由時間はどれくらいあるのか。
・無料ランチの内容に納得できるのか。
・目的としている観光地が含まれているのか。
・立ち寄る店舗に、買いたいものがありそうか。
・その場の雰囲気に流されて、余計な買い物をしない自信があるか。
こうした点を事前に確認しておくことが大切です。

また、友人を誘う場合には、その金額に相手が納得しているか、有料ランチに変更する場合は、時間や金額が見合っているかなどもチェックしておきましょう。


■本質を見極めることが「お金持ち体質」
気になるポイントをクリアできていれば、無料バスツアーは十分に楽しめますし、ランチ付きの旅行をお得に体験できるという大きなリターンを得ることができます。


ただし、条件によっては無料バスツアーは、残念なことになる場合もあるのも事実です。

だからこそ、あらかじめツアーの特性を理解し、「何をどう楽しむのか」という攻略法を考えて参加することが大切なのです。

表面的な「無料」という言葉に振り回されるのではなく、本質を見極めて判断する。

それこそが、お金持ち体質のお金の使い方だと言えるのではないでしょうか。

文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)
金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
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