そして、名古屋を中心とした東海地方の人にとっておなじみの存在が「和食麺処サガミ」(以下、サガミ)です。
■全国に160店舗以上を展開
1975年に大型自社店舗1号店「サガミ一社店」を開店し、現在162店舗(2026年1月末現在。以下データはすべて同)。東は千葉県、西は兵庫県にまで展開していますが、愛知県内に1/3以上があり、出店エリアは東海地方が中心です。
客席は130席前後、駐車場30~40台が標準的なスケールで、立地は大半が郊外のロードサイド。
メニューはそば、うどんをはじめ、とんかつ、天ぷら、うなぎ、肉類、寿司とバラエティー豊かで、ファミレスのような間口の広い営業スタイル、メニュー構成となっています。
■サガミはそば店? それともファミレス?
「和食系ファミレス」については、少し前にSNSでちょっとした侃々諤々(かんかんがくがく)の議論がありました。
あるWebサイトで東海地方の人を対象にした「おいしい和食系ファミレス」のランキング記事があったのですが、なぜかサガミが入っておらず、SNSでは「サガミでしょ」「何でサガミが入っていないの?」との投稿が多数寄せられたのです(おそらくサガミはそば、麺類チェーンに分類されたと思われます)。
思いがけず地元の人たちからの熱い支持がクローズアップされたサガミですが、同時にこんな意見も。
「ファミレスと呼ぶにはちょっと高級じゃない?」「サガミはそば、うどんのイメージが強い」「和食系ファミレス自体ほとんどないのでは?」などなど……。
そもそもサガミは和食系ファミレスなのか? この疑問を直接サガミにブツけてみました。
「ご家族連れをはじめ、幅広いお客さまにとってご利用いただきやすい店でありたいと思っているため、そう呼んでいただいてもまったく問題ありません」と同社広報担当者。
晴れてお墨付きをもらったので、和食系ファミレスとしてのサガミの特色や魅力に迫っていきましょう!
■麺類専門店からスタートし、定食、御膳が充実
サガミはもともと麺類の店としてスタートしていますが、現在は定食、御膳などのセットメニューが主体。
「『そばのリーディングカンパニー』をうたい、そばは店内で石臼挽きして打っています。ファミレスとしてご利用いただきやすい環境などを提供する一方で、麺類・和食の専門店として味にもしっかりとこだわっています」と広報担当者。
本物志向のため、客単価は約1800円とファミレスとして考えるとやや高め。とはいえ麺類などの単品メニューであれば1000円台からあるので、幅広い利用機会に対応する懐の深さがあります。
■名古屋めしも豊富。味噌煮込みうどんはレストラン部門日本一!
名古屋発祥のチェーンらしさが表れているのが名古屋めしメニューの充実です。
味噌煮込みうどん(以下はサガミのメニュー表記にならって「みそ煮込うどん」)は海老天やもちのトッピング、四川風、とんかつや天ぷらと組み合わせたセットなどバリエーション豊富。年間184万食とレストラン(外食)部門では堂々日本一を誇っています。
さらに手羽先は一品メニューの中で一番人気。味噌かつは年間20万食以上を売る人気商品です。
そして、何より名古屋らしさを感じるのがモーニングサービス。
「2013年に名古屋市内の一部の店舗で始めて、現在は愛知県内の全店舗で採用しています。隣県の岐阜、三重でも徐々に広げている段階です」(広報担当者、以下同)
■地元・東海地方と他エリアでは人気メニュー、利用法に違い
関東、関西にも出店しているサガミですが、これら名古屋めし系メニューは地域差が顕著に出るといいます。
「愛知や岐阜では冬場はお客さまの3割以上がみそ煮込をご注文されます。寒い時期に限らず夏場でも厨房のコンロがフル稼働することも。関東、関西では全体の5%ほどなので大きく違いがあります。
串かつも東海以外ではソースが多いのですが、東海では9割の方が味噌を選択します。モーニングサービスはかつて関東、関西の店舗でもご提供していたことがあるのですが、なじみがないのかあまり定着せず、現在は東海3県の店舗に限っています」
逆に関東、関西で多いのは5000円前後~の宴席コース。法事の後の会食など、特別な時に利用するという需要が少なくないといいます。
対して東海地方、とりわけ名古屋近辺では「ご家族連れや、おじいちゃんおばあちゃんも合わせた3世代など、いつもの食事という感覚でご利用される方が多いです。
もともと麺類の店だった当時をご存じの方もいらっしゃるので、気軽に立ち寄りやすいのだと思います」と担当者。地元ほど、普段使いできる和食系ファミレスとして親しまれているというわけです。
■誕生祝いからご長寿祝いまで
一方で、近年はハレの場としての需要にも応える慶事プランも。
2023年以降、新生児向けの「お食い初め膳」「一歳お祝いセット」(ともに3600円)、還暦祝いでちゃんちゃんこ貸出もあるシニア向けの「お祝い長寿御膳」(5500円)を導入。2025年4~9月期は前年比売上約108%と好評です。
普段使いから家族の大切な日のごちそうまで。ファミレスでありつつちょっとぜいたく、この絶妙なブランディングによって、より幅広いシーンで利用できるのがサガミの魅力といえるでしょう。
■筆者おすすめ! 県外の友人と名古屋めし
また、筆者がおすすめする利用法は、名古屋めしを食べたい!という他県の友人を連れて行くこと。名古屋めしは種類が多く、人によって好みもそれぞれ異なるので、どこへ連れて行けばいいのか悩ましいもの。
その点、サガミはみそ煮込、きしめん、味噌かつ、手羽先、ひつまぶし、さらにはモーニングと選択肢が豊富で、なおかつクオリティーも高いので間違いがありません。
さらに観光客向けの名古屋めし情報としてサガミが出てくることはあまりなく、また駅前や繁華街にはほとんど店舗がないため、特にサガミの出店のない地域から来た人にとっては意外性もあります。
旅先での食体験は、地元の人が日ごろから利用している店での食事でも価値がありますから、名古屋、東海地方の人にとっての「いつものサガミ」での名古屋めしは大いに喜ばれるはずです。
実は稀少な和食系ファミレスであり、地元の人には安心感があり、他府県の人には意外性もあるサガミ。多彩な料理を多様なシーンでさまざまな人と味わってみてください。
▼大竹 敏之プロフィール愛知県常滑市出身。大学卒業後、名古屋の出版社に勤務し、その後フリーライターとして独立。雑誌や新聞、Webメディアなどに名古屋の情報を発信する。著書は『間違いだらけの名古屋めし』(ベストセラーズ)『名古屋の喫茶店 完全版』(リベラル社)など多数。
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