■Q. 「寝過ぎも体に悪い」って本当ですか?
Q. 「最近疲れが取れにくいので、早く仕事が終わった日は平日でも10時間以上眠ってしまいます。眠り過ぎでしょうか? 『寝過ぎも体に悪い』と聞いて不安です。
休めるときはしっかり休んだほうが体にいいと思っていたのですが、寝過ぎによる悪影響はありますか?」

■A. 因果関係は不明ですが、「死亡率が約20%高い」という報告もあります
「寝過ぎは体に悪い」というのは、医学的にも根拠のある話です。アメリカで行われた100万人規模の調査では、1日に6.5~7.5時間眠る人の死亡率が最も低く、それより短くても長くても寿命が縮まる傾向が見られました。特に、7.5時間以上眠る人は、7時間前後の人に比べて死亡率が約20%高くなると報告されています。日本の研究でも、男女ともに7時間睡眠の人が最も死亡率が低いという結果が出ています。

なぜ長時間睡眠がリスクになるのか、明確な理由はまだ分かっていません。ただし、長く眠る人は隠れた健康問題を抱えている可能性もあるとされています。その場合、「長時間眠るから体に悪い」のではなく、「長く眠らないといけないような問題が体にある」ということです。他に不調や気になる自覚症状がないかを考えてみてください。気になる症状がある場合は、一度病院を受診すると安心です。

また、睡眠時間は長いほど回復するというものでもありません。長時間浅い眠りが続くと睡眠の質が下がり、かえって日中の活動効率や集中力が低下します。休日にだらだらと「寝だめ」をすると、体が重く感じられるのもこのためです。


健康的に過ごすには、自分にとってちょうどよい睡眠時間を知ることが大切です。規則正しく深い睡眠を目指しましょう。

▼坪田 聡プロフィール日本を睡眠先進国にするため、正しい快眠習慣の普及に努める専門医。日本医師会、日本睡眠学会、日本コーチ協会所属。医師とビジネス・コーチという2つの仕事を活かし、医学・生理学と行動計画の両面から睡眠の質の向上に役立つ情報を発信している。
編集部おすすめ