■Q. 膝の痛みがあり「偽痛風の疑いがある」と診断されました。痛風よりも軽い病気なのでしょうか?
Q. 「突然、膝に激痛が走り病院を受診したところ、『偽痛風の疑いがある』と診断されました。
非常に強い痛みなのですが、偽痛風というのは痛風に比べれば軽い病気なのでしょうか?」

■A. 「偽」と付きますが、全く別の病気です。痛風より症状が軽いわけではありません
「偽痛風(ぎつうふう)」は、名前に「偽」と付いていますが、これは症状が痛風に似ているために付けられた名称です。痛風よりも症状が軽いわけではありません。痛風と同様に、関節に激しい痛み、腫れ、熱感を伴う急性の関節炎を引き起こす病気です。

痛風と偽痛風の大きな違いは、関節にたまる「結晶の種類」にあります。

・痛風……尿酸の結晶が原因で発症する病気
・偽痛風……ピロリン酸カルシウムという結晶が関節に沈着することで発症する病気

 また、痛風は足の親指の付け根に多く見られるのに対し、偽痛風は膝の関節に最も多く発症します。次いで手首、肩、足首など大きな関節に起こりやすいのが特徴です。

さらに、発症しやすい層にも違いがあります。痛風は成人男性に多い傾向がありますが、偽痛風は高齢者に多く、男女を問わず発症する病気です。加齢に伴って軟骨の変性が進むことが背景にあると考えられています。

偽痛風は、一度発症すると激痛のために歩行が困難になることもあります。「痛風よりも軽い病気」と考えてはいけません。
適切な消炎鎮痛剤の使用などで、症状を抑えることは可能です。関節に痛みや腫れを感じた場合は、自己判断で放置せず、速やかに専門医の診察を受けることが重要です。

▼井上 義治プロフィール慶應義塾大学医学部を卒業後、20年以上にわたり形成外科医として総合診療に従事。患者の要望を丁寧に聞き、一人ひとりに合わせた医療を提供している。
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