老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、特別支給の老齢厚生年金をもらえるのか知りたいという方からの質問です。

■Q:特別支給の老齢厚生年金があると聞きました。1960年3月生まれの私も、もらえるのでしょうか?
「現在65歳です。特別支給の老齢厚生年金という制度があるそうですが、私も対象でしょうか。私は1960年3月生まれの男性で、昭和55年から昭和61年まで厚生年金をかけ、その後は自営業で国民年金をかけていました。これまで特別支給の老齢厚生年金は受け取っていません。教えていただけると幸いです」(亀さん)

■A:1960年3月生まれの男性は、要件を満たせば64歳から「特別支給の老齢厚生年金」の対象になります。受け取るには請求手続きが必要なので、未請求の場合は早めの確認がおすすめです
「特別支給の老齢厚生年金」は、厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳へ引き上げられた際に設けられた経過措置です。一定の生年月日の人については、65歳より前に老齢厚生年金の一部を受け取れる仕組みになっています。

受け取れるかどうかは、生年月日や性別、厚生年金の加入期間などで決まります。

亀さんは1960年(昭和35年)3月生まれの男性ですので、制度の対象となる世代にあたります。
さらに昭和55年から昭和61年まで厚生年金に加入していたとのことですので、加入期間の要件も満たしている可能性が高いでしょう。

この世代の男性の場合、要件を満たせば64歳から特別支給の老齢厚生年金を受け取れるケースがあります。

ただし、この年金は自動的に振り込まれるものではなく、受け取るには請求手続きが必要です。受給開始年齢の3カ月ほど前になると、日本年金機構から請求案内(緑色の封筒)が届くのが一般的です。

亀さんは現在65歳とのことですので、本来であれば64歳の誕生日前に案内が届いていた可能性があります。もし請求をしていなければ、まだ未受給のままになっていることも考えられます。

また年金には時効があり、受給権が発生してから5年を過ぎると、過去分が受け取れなくなる場合があります。未請求のままになっている可能性がある場合は、早めに年金事務所に問い合わせて確認するのが安心です。

特別支給の老齢厚生年金に該当するかどうか、請求状況がどうなっているかは個別に確認できますので、気になる場合は一度相談してみるとよいでしょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。

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