老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、年金をもらいながらアルバイトをしている場合、確定申告に遅れたらどうなるか、ということについてです。

■Q:年金生活ですがアルバイトをしているので確定申告が必要そうです。確定申告に遅れたらどうなりますか?
今回はAll About編集部が設定したケーススタディーに対して回答いただきます。

「年金を受給しながら生活していますが、最近アルバイトもしています。収入があるので確定申告が必要になりそうです。もし確定申告の期限に間に合わなかった場合、どうなるのでしょうか? 年金に影響が出たり、罰則があったりしますか?」

■A:確定申告が遅れても、通常は年金の受給そのものに直接影響はありません。ただし、期限後申告になると追加で税金(無申告加算税や延滞税)がかかる可能性があります
所得税は、原則として毎年1月1日から12月31日までの1年間の所得について、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告をして、税金を納める仕組みです。※2026年の確定申告期間は3月16日まで。

もし期限内に申告できなかった場合でも、申告できなくなるわけではありません。気付いた時点でできるだけ早く申告しましょう。期限を過ぎた申告は「期限後申告」として扱われます。


期限後申告になった場合、申告の内容や申告のタイミングによっては、納める税金のほかに「無申告加算税」がかかることがあります。例えば、税務署からの調査の事前通知が来る前に自分から申告した場合は、追加で5%がかかるのが一般的です。一方、事前通知の後に申告した場合は、追加で10%がかかるのが一般的です(ケースによって扱いが異なることがあります)。

また、期限を過ぎて税金を納めることになった場合は、納付が遅れた日数に応じて「延滞税」がかかる点にも注意が必要です。なお、確定申告が遅れたこと自体で年金の支給が止まったり減額されたりすることは、原則としてありません。

一方で、年金受給者には「確定申告不要制度」があります。公的年金等の収入が400万円以下で、年金以外の所得が20万円以下であれば、原則として確定申告をしなくてもよいとされています。アルバイトをしている場合でも、年金以外の所得が20万円以下に収まるかどうかがポイントです。

なお、アルバイト収入から所得税が源泉徴収されている場合は、確定申告をすることで税金が戻る(還付される)可能性があります。反対に、源泉徴収がされていない場合は、所得税を納める必要が出ることがあるため、確定申告が必要になります。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。
日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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