老後破産を防ぐためには、年金と働き方をどのように組み合わせていけばよいのでしょうか。元銀行員の筆者と共に考えてみましょう。


■年金を受け取りながら働くという選択
厚生年金や共済年金に加入していた人は、原則として65歳から老齢厚生年金を受け取ることができます。

ただし、「働いて収入を得ると年金が減ってしまうのではないか」と心配して、働くことをためらう人も少なくありませんでした。

しかし2026年4月からは、在職老齢年金制度の基準額が引き上げられます。老齢厚生年金の支給停止となる基準額は、これまでの月51万円から月65万円へと変更される予定です。

この基準額は 「年金額+月収」 の合計で判定されます。以前は「年金受給者は働くと損をする」と言われることもありましたが、現在では現役並みに働いても年金が減額されないケースも増えているのです。

■シニア向けの仕事は増えている?
地方では選択肢が限られることもありますが、都市部では50代以上の雇用を積極的に行う企業や職種も増えています。

必ずしも自分が希望する仕事ばかりではないかもしれませんが、年齢を重ねても働ける環境が整いつつあることは心強いことです。

シニア向けの求人はインターネットでも探すことができ、単発の仕事を紹介するサービスなどもあり、仕事探しの選択肢は広がっています。

また、シルバー人材センターもシニア向けの仕事として人気があります。実際には、インターネットで見つかる求人のほうが時給が高いケースもありますが、その分、体力的に負担が大きい場合もあります。

体力に自信がない場合はシルバー人材センターを利用する、インターネットで仕事を探す場合は勤務日数や時間を調整して働くなど、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。


■生涯現役はお金以上の価値を生む
老後破産を防ぐためには、収入を増やすことも重要なポイントです。そのため、働いて収入を得ることは大きな意味があります。

さらに働くことで社会とのつながりを保つことができ、自分の経験やスキルを活かしながら新しいスキルを身につけることもできます。

また、若い世代との交流が生まれることで刺激を受け、心身ともに若々しさを保つことにもつながるでしょう。

セカンドライフは完全にリタイアして自由に過ごしたいと考える人もいるかもしれません。しかし、生涯現役という生き方は、お金以上の価値を生み出す可能性を秘めているのです。

参考:もっと働きたい!に応えて、在職老齢年金制度の基準額が2026年4月から引上げに  政府広報オンライン

文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)
金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
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