老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、住民税非課税になる年収についてです。

■Q:独身で一人暮らしの場合、住民税非課税世帯にあてはまる年収はいくらになる?
今回はAll About編集部が設定したケーススタディーに対して回答いただきます。

「独身で一人暮らしの場合、住民税非課税世帯になる年収はいくら以下なのでしょうか? 私は東京都23区に住んでいます」(50代)

■A:東京都23区の場合、年収の目安は約110万円以下です
住民税は、国に納める所得税とは異なり、地方自治体に納める地方税です。住民税は、その年の1月1日時点で住所のある市区町村に納める税金で、地域の行政サービス(ごみ処理や上下水道、公共施設など)の財源として使われています。

住民税は、次の2つで構成されています。

・均等割(収入に関係なく一定額)
・所得割(所得金額に応じて課税)

所得が一定以下の場合には、住民税が課税されない「非課税」の制度があります。住民税の非課税になる要件は、主に次のようなケースがあります。

(1)均等割・所得割ともに非課税
・生活保護の生活扶助を受けている人
・障がい者、未成年者、寡婦またはひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下
・前年の合計所得金額が自治体の定める基準以下

(2)所得割のみ非課税
前年の総所得金額等が、次の金額以下の場合です。

・同一生計配偶者または扶養親族がいる場合
 35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の人数)+42万円以下
・同一生計配偶者および扶養親族がいない場合
 45万円以下

東京23区は、住民税の基準で「1級地」に該当します。単身で扶養親族がいない場合、前年の所得が45万円以下であれば住民税は非課税になります。

会社員の場合は給与所得控除があるため、年収110万円-給与所得控除65万円=所得45万円、となります。
つまり、会社員(独身)の人の場合は、年収110万円以下が住民税非課税世帯となる目安です。

なお、「住民税非課税世帯」とは、世帯全員が住民税非課税である世帯を指します。単身世帯の場合は、自身が住民税非課税であれば非課税世帯に該当します。

住民税は前年の所得をもとに計算されます。例えば、2026年度の住民税は2025年の所得が基準になります。また、非課税の基準や取り扱いは自治体によって異なる場合があります。詳しくは、お住まいの市区町村役所で確認するようにしましょう。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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