退職金というまとまった資金を受け取った際、「とりあえず普通預金に置いたまま」という方も多いかもしれません。しかし、当面使う予定のない資金であれば、安全性を確保しつつ、少しでも有利な金利で管理することを検討したいものです。


多くの銀行では、退職金の預け入れを対象とした「特別金利定期預金」を用意しています。これらは通常の定期預金よりも高い金利が設定されているのが特徴です。今回は、大手銀行3行による退職金の優遇プランの金利や条件の違いを見ていきましょう。

■三井住友信託銀行 退職金特別プラン(定期預金コース)
三井住友信託銀行では、退職金を預け入れる特別プランがあります。

・金利:年2.0%(3カ月もの)
・預入金額:1契約500万円以上(上限なし)
・対象となる方:ご退職の基準日から3年以内1回限り
・対象となる資金:新たに預け入れる資金※(退職金以外の資金も利用可能)
※預入日の1年前から当日までに現金や振り込みで入金したもの
・利用回数:1人1回限り

【利息のシミュレーション】
仮に1000万円を3カ月間預けた場合、受け取れる利息は以下の通りです。

・税引き前利息:約4万9315円
・税引き後利息:約3万9298円
(復興特別所得税を含む20.315%の税金が差し引かれます)

わずか3カ月間で約4万円近い利息が受け取れるのは、大手銀行の中でもトップクラスの水準です。まとまった退職金の「最初の預け先」として、非常に有力な選択肢となります。

参照:退職金特別プラン・ご退職予定者向け特別プラン 三井住友信託銀行

■みずほ銀行 退職金特別金利円定期預金
みずほ銀行では、退職金を預け入れた場合、特別金利が上乗せされるプランがあります。

・金利:年2.0%(3カ月もの)
・預入金額:1000万円以上(上限は受け取った退職金額まで)
・対象となる方:直近3年以内に退職金を受け取られた方
・対象となる資金:直近3カ月以内にみずほ銀行へ入金した退職金
・利用回数:1人1回限り

【利息のシミュレーション】
仮に1000万円を3カ月間預けた場合、受け取れる利息は以下の通りです。
・税引き前利息:約4万9315円
・税引き後利息:約3万9298円
(復興特別所得税を含む20.315%の税金が差し引かれます)

1000万円以上のまとまった資金を「安全に預けたい」という場合に非常に魅力的な選択肢です。

参照:退職金特別金利円定期預金 みずほ銀行

■三菱UFJ信託銀行 ご退職者特別プラン(定期預金コース)
三菱UFJ信託銀行では、50歳以上の退職者を対象に、6カ月または3年という中長期の運用ができる特別プランを提供しています。

・金利:年1.2%(6カ月、または3年)
・預入金額:1000万円以上1億円以下
・対象となる方:預入日時点で満50歳以上、かつ退職(受取)日のどちらか遅い方から3年後の月末までに資金を預け入れた方
・対象となる資金:新たに振り込みで預け入れる資金(退職金以外の資金も合算可能)
・利用回数:定期預金コース(6カ月)と定期預金コース(3年)のどちらか1回限り

【利息のシミュレーション】
定期預金に仮に1000万円を預けた場合、受け取れる利息は以下の通りです。


<6カ月運用した場合>
税引き前利息:約6万円
税引き後利息:約4万7811円
(復興特別所得税を含む20.315%の税金が差し引かれます)

<3年間運用した場合>
税引き前利息:約36万円
税引き後利息:約28万6866円
(復興特別所得税を含む20.315%の税金が差し引かれます)

他行の「3カ月もの」に比べて、年利こそ控えめですが、「1.2%という高金利を最長3年間確定できる」のが特徴です。目先の利息だけでなく、数年単位でじっくり安定して増やしたい方に適したプランといえます。

参照:退職金の運用なら三菱UFJ信託銀行のご退職者特別プラン 三菱UFJ信託銀行

■まとめ
退職金は、これからの生活を支える大切な資金です。まずは「すぐ使うお金」と「当面使わないお金」に分けて管理することが基本となります。

当面使う予定のない資金については、特別金利の定期預金などを活用することで、無理なく資産を守りながら増やすことができます。普通預金のままにするか、金利のある商品を選ぶかで、将来受け取る利息には差が生まれます。預け方をよく考え、計画的に資金を管理していきましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方を発信。3匹の保護猫と暮らす。All About おひとりさまのお金・ペットのお金ガイド。
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