老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、年金生活と住民税の関係についてです。

■Q:年金生活でも住民税がかかる人とかからない人がいるのはなぜですか?
「年金生活になると住民税はかからないと思っていましたが、実際には住民税がかかる人もいると聞きました。年金生活でも住民税がかかる人とかからない人がいるのは、どうしてなのでしょう?」(匿名)

■A:住民税は「年金生活かどうか」ではなく、前年の所得額などで決まるためです
住民税は、年金生活かどうかで決まるわけではなく、前年の所得額をもとに判断されます。公的年金は税法上「雑所得」として扱われるため、年金収入が一定額を超えると、年金生活でも住民税がかかることがあります。一方で、年金収入が少ない人や、控除によって課税所得が少なくなる人は、住民税がかからない場合があります。

住民税は、住んでいる地域で行政サービスを受けるための財源となる税金です。前年に一定以上の所得がある人に課され、一般的に「均等割」と「所得割」に分かれています。

均等割は、一定の所得がある人が一律で負担するものです。一方、所得割は、所得金額に応じて負担額が決まります。

ただし、所得が一定額以下の場合は、住民税が非課税となることがあります。住民税の非課税には、「均等割も所得割も非課税となる場合」と、「所得割のみ非課税となる場合」があります。


また、年金以外にパート収入や不動産収入などがある場合は、それらの所得も合算して判定されます。そのため、年金生活であっても、年金収入やほかの所得の合計額によっては住民税がかかることがあります。

なお、住民税が非課税となる基準額は、自治体や家族構成などによって異なる場合があります。実際に住民税がかかるかどうか、また金額がどのくらいになるかは、お住まいの市区町村の窓口で確認すると安心です。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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