■Q. 「筋肉量が減ると糖尿病リスクが上がる」って本当ですか?
Q. 「最近、筋肉量が落ちると糖尿病になりやすいという話を聞きました。肥満体型ではありませんが、若い頃に比べて体を動かさなくなったせいか、筋肉量はかなり減ってしまったので少し心配です」

■A. 本当です。
筋肉は血糖を消費する最大の器官です
筋肉は、食事から摂取した糖(グルコース)を取り込み、エネルギーとして消費する最大の貯蔵庫・消費場所としての役割を担っています。そのため、筋肉量が減少すると、血液中の糖を処理する能力が低下し、結果として血糖値が上がりやすくなってしまいます。

特に女性の場合、閉経後は内臓脂肪が増えやすく、筋肉が落ちやすい傾向にあるため、注意が必要です。筋肉量が減ると、インスリンがうまく働かなくなる「インスリン抵抗性」を招きやすくなり、これが糖尿病の発症リスクを大きく押し上げる要因となります。

血糖値を安定させ、糖尿病を予防するためには、以下の習慣が有効です。

・下半身を中心とした筋力トレーニング:大きな筋肉を動かすことで、効率よく糖を消費する体をつくる
・日常生活での活動量を増やす:階段の利用やウオーキングなど、こまめに筋肉を動かす
・タンパク質を意識した食事:筋肉の材料となる栄養素をしっかり摂取し、筋肉の減少を抑える

食事による糖質のコントロールとあわせて、筋肉量を維持・増進させることは、将来の糖尿病リスクを回避するための強力な武器となります。無理のない範囲で、運動を日々のルーティンに取り入れていきましょう。

▼荒牧 昌信プロフィール日本内科学会総合内科専門医。「やさしい言葉とわかりやすい説明」をモットーに、クリニック院長として外来診療に従事。糖尿病・生活習慣病に関するセミナー・講演会も多数。ひとりでも多くの人が健康的な生活を送れるよう、役立つ医療情報を発信中。
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