■Q. 「ビタミンが不足すると脳梗塞を起こしやすくなる」って本当ですか?
Q. 「野菜をしっかり食べないとビタミンが不足して、脳梗塞リスクが上がると聞きました。ビタミンは美肌などに効果的な栄養素だと思っていたのですが、命に関わるような病気にも関係があるのでしょうか?」

■A. 特定のビタミン不足は動脈硬化を促進し、リスクを高めます
脳梗塞にはさまざまな要因がありますので、ビタミン不足だけが原因で直ちに脳梗塞を起こしてしまうわけではありません。
しかし、ビタミン不足が、脳梗塞のリスクを上げる間接的な要因になることは、多くの研究で報告されています。

特に葉酸やビタミンB群(B6、B12)の不足は、脳梗塞の発症リスクと深く関わっているようです。これらのビタミンが不足すると、血液中に「ホモシステイン」という物質が増加します。ホモシステインは血管の内壁を傷つけ、動脈硬化を進行させる性質を持っています。

動脈硬化が進むと、血管が狭くなったり詰まりやすくなったりするため、結果として脳梗塞を引き起こす危険性が高まるのです。また、ビタミンCやEなどの抗酸化作用を持つ栄養素の不足も、血管の老化を招く一因となります。

食生活から脳梗塞を予防するためには、以下の点に注意するのがポイントです。

・葉酸を摂取する:ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、納豆などを積極的にとりましょう
・ビタミンB群を補う:魚介類、レバー、玄米などに多く含まれています
・バランスのよい食事:特定のサプリメントに頼り過ぎず、食事全体から栄養を摂取することが基本です

ただし、脳梗塞の最大の要因は高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病です。健康的でバランスのよい食生活を意識して、ビタミン摂取を心掛けることはもちろん大切ですが、塩分を控えた食事や適度な運動など、血管全体の健康管理を意識するのがよいでしょう。

▼平井 千里プロフィールメタボ研究を行いエビデンスに則ったダイエットを教える管理栄養士。小田原短期大学 食物栄養学科 准教授。女子栄養大学大学院(博士課程)修了。
前職の病院での栄養科責任者、栄養相談業務の経験を活かし、現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養の基礎を発信している。
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