ピッとかざすだけでスムーズに会計が終わったり、利用金額に応じてポイントやマイルが還元されたりするクレジットカードは、便利な支払い方法の1つです。しかし、計画的に管理・利用しないと思わぬ損をしてしまうことも……。


All About編集部は全国10~70代の250人を対象に「クレジットカードの利用」に関するアンケートを実施しました。今回はその中から、福岡県に住む42歳男性の失敗談を紹介しながら、クレジットカード利用時の注意点などについて、ファイナンシャルプランナーでAll About 家計簿・家計管理ガイドの二宮清子さんが解説します。

■あれ? この請求は何だ……?
【回答者プロフィール】
・居住地:福岡県
・年齢:42歳
・雇用形態:正社員
・職業:看護師
・世帯年収:500万円
・貯蓄額:100万円

男性は、ある時届いた高額の利用明細によって、自分が失敗してしまったことに気付いたといいます。

「離婚時に回収し忘れたクレジットカードを元妻に無断で使用されていました。ある時届いた『数十万円の利用明細』によって発覚しました。当時の感情は、勝手に使われたことへの『怒り』が半分。自分の管理不足が招いた事態の重さと、今後どこまで被害が広がるか分からない底知れぬ『恐怖』が半分でした。身に覚えのない高額請求に心臓が跳ね上がったのを覚えています」

請求金額はさまざまなものを合わせてなんと約95万円。男性はこの失敗を「原因は、離婚に伴う煩雑な手続きや精神的負担が重なり、心身ともに疲弊しきっていたことにあります。当時は目の前の問題を片付けることで精一杯で、冷静な判断力を欠いていました。

その結果、『まさか悪用されることはないだろう』という油断が生じ、カードの回収や解約といった基本的なリスク管理を後回しにしてしまったことが、最大の要因だと思います」と振り返ります。

その後男性は、元妻に直接連絡を取って状況を確認。
今後利用をやめるよう依願し、使われたクレジットカードは解約しました。身内による利用のためクレジット会社からの返金は難しいと言われてしまい、結局全て自分で返済することになってしまったそう。

「どんなに精神的につらく、忙しい時でも、お金に直結するカードや口座の管理だけは最優先で終わらせて。過去の失敗した自分に伝えたいです」

■持っているだけで使われる可能性がある
二宮:今回のエピソードは、離婚という感情的にも不安定になりやすい時期に起こりがちなトラブルの一例だと感じます。実際に、このような関係性の変化の中でカードが使われてしまうケースは一定数あり、決して他人事ではありません。今回は離婚に伴い家族カードを解約しておくべきでしたが、それができていなかったことが高額請求につながってしまいました。クレジットカードは「持っているだけで使われる可能性がある」ため、どんな状況でも優先して管理すべきものです。

▼家族カードのメリット家族カードは、本会員の口座からまとめて引き落とされるため家計管理を一元化でき、ポイントも効率よく貯められる点がメリットです。家族で使うことで管理がしやすくなる反面、本会員に利用責任がある点はしっかり理解しておく必要があります。

▼家族カードの注意点注意点として、利用状況をしっかり把握していないと想定外の請求につながる可能性があります。また、家族が使った場合でも、もし支払いが滞れば信用情報に影響が出るリスクもあります。今回のような離婚時はもちろん、18歳以上の子どもに持たせる場合なども同様に、利用ルールを明確にし、不要になれば速やかに回収・解約することが重要です。


【二宮清子プロフィール】
家計管理や節約を軸に、生活に寄り添った提案を行うファイナンシャルプランナー。家庭科の教師としての勤務経験があり、赤字家計を脱出した自分の体験から、ユーザー目線でのアイデアを発信している。All About 家計簿・家計管理ガイド。

<調査概要>
クレジットカードの利用に関するアンケート
調査方法:インターネットアンケート
調査実施期間:2026年3月4~5日
調査対象:全国10~70代の250人(男性:73人、女性:173人、回答しない:4人)

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