■Q:年金受給者は確定申告しないと住民税が高くなりますか?
今回は、All About編集部が設定したケーススタディーに対して回答いただきます。
「年金受給者は確定申告しないと住民税が高くなるのでしょうか?」
■A:確定申告をしたほうが有利になる場合があり、その結果として住民税が軽くなることもあります
公的年金は、税法上「雑所得」として扱われます。公的年金等の収入が400万円以下で、一定の要件を満たす場合は、所得税と復興特別所得税の確定申告が不要とされています。国税庁は、年金収入が400万円以下で、公的年金等に係る雑所得以外の所得が20万円以下などの場合、確定申告は不要と案内しています。
ただし、確定申告が不要な人でも、申告をしたほうがよい場合があります。例えば、医療費控除や雑損控除、住宅ローン控除などの適用を受けたい場合は、確定申告によって所得税の還付を受けられる可能性があります。国税庁も、還付を受けるためには確定申告が必要と案内しています。
また、所得税の確定申告をすると、その内容が市区町村にも共有されるため、結果として住民税の計算にも反映されます。そのため、各種控除を確定申告で適用したことで、住民税が軽くなることがあります。
一方で、公的年金等に係る雑所得以外の所得が20万円以下で、所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。
なお、ふるさと納税のワンストップ特例を利用している人が確定申告をする場合は、ワンストップ特例は無効となり、寄附金控除も確定申告に含める必要があります。含め忘れると、住民税の軽減につながらないことがあるため注意が必要です。
つまり、年金受給者が確定申告をしないと必ず住民税が高くなるわけではありませんが、控除の適用漏れがあると、結果として住民税が高くなることはあります。ご自身が控除の対象になるかどうか迷う場合は、税務署やお住まいの市区町村に確認すると安心です。
監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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