株主優待のなかで、お得さを最も実感しやすいのが外食・飲食系です。理由はシンプルで「食費」という生活の中心に直結するからです。
物価上昇が続くなか、ランチや外食の支出は確実に増えており、優待でその一部をカバーできるメリットは非常に大きいです。特に家族で外食する機会が多い方や、平日にランチを利用するビジネスパーソンにとっては、年間で数万円単位の節約効果が期待できます。

■食費節約の鉄板銘柄は?
また、飲食系の優待は使い勝手がいい点も魅力です。全国展開しているチェーンであれば利用機会が多く、期限内に使い切りやすいのもポイントです。さらに、優待券のほかに割引券やポイント付与など、複数の形態で提供されるケースも増えており、選択肢も広がっています。

投資の観点では、外食企業はインフレなど景気の影響を受けやすいのですが、近年、インバウンド回復や価格転嫁の進展により、収益改善が進む企業も多く見られます。優待を楽しみながら、中長期で企業の成長を取り込める点も魅力です。優待利回りだけでなく、業績の安定性やブランド力も踏まえて銘柄を選ぶことが重要です。

それでは、実際に日常で使いやすく、優待の満足度が高い外食関連銘柄を見ていきます。いずれも知名度が高く、優待を活用しやすい企業です。まずは、定番中の定番といえる銘柄から確認していきましょう。なお、優待は業績などによって変更となる場合がありますので、銘柄を購入する前には各企業の公式ホームページなどで確認しておきましょう。


■すかいらーくHD<3197>
すかいらーくHD<3197>は「ガスト」「バーミヤン」などを展開する国内最大級の外食チェーンです。株主優待は株主優待券として電子チケットが提供され、日常的に使いやすいのが大きな魅力です。店舗数が多く、地方でも利用しやすいため、優待の消化に困ることが少ないです。物価上昇によるコスト増はあるものの、価格改定や効率化で収益改善を進めています。優待利回りの高さと使いやすさから、個人投資家に人気の定番銘柄です。

■トリドールHD<3397>
トリドールHD<3397>は「丸亀製麺」を中心に展開する外食企業です。株主優待は株主優待カード(電子化対応)として提供され、手軽に使える点が特徴です。丸亀製麺は低価格で品質の高いうどんを提供しており、幅広い層に支持されています。国内だけでなく海外展開も進めており、成長性にも期待があります。原材料費の上昇は課題ですが、ブランド力と回転率の高さで安定した収益を確保しています。

■コロワイド<7616>
コロワイド<7616>は「甘太郎」「かっぱ寿司」など幅広い外食ブランドを展開する企業です。株主優待はポイント形式(優待カードに付与)で提供され、グループ店舗で利用できます。
居酒屋からファミリー向けまで業態が多く、利用シーンが広い点が魅力です。500株以上の保有が必要ですので必要資金は高めですが、優待利回りが高く、長期保有のメリットも感じやすい銘柄です。

文:田代 昌之(金融文筆家)
新光証券(現みずほ証券)やシティバンクなどを経て金融情報会社に入社。アナリスト業務やコンプライアンス業務、グループの暗号資産交換業者や証券会社の取締役に従事し、2024年よりフリー。ラジオNIKKEIでパーソナリティを務めている。
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