老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。

今回は、遺族年金についての質問です。

■Q:遺族厚生年金はずっと一定額をもらえるのでしょうか? 途中で減ることはありますか?

「遺族厚生年金は一度もらい始めたらずっと同じ金額を受け取れるのでしょうか。それとも途中で減ることはありますか」(60代・女性)

■A:金額が変わることはありますが、理由なく突然減るわけではありません
遺族厚生年金の金額が変わる理由として、まず挙げられるのが毎年の年金額改定です。公的年金は、物価や賃金の変動に応じて見直される仕組みのため、遺族厚生年金も増額や減額が行われることがあります。

また、65歳以降は、自分の老齢厚生年金との関係で受け取り方が変わります。65歳以降に自分の老齢厚生年金と遺族厚生年金の両方の受給権がある場合は、まず自分の老齢厚生年金が優先され、遺族厚生年金は差額分の支給となる仕組みです。そのため、自分の老齢厚生年金が増えたり、相対的に遺族厚生年金との差が小さくなったりすると、受け取る遺族厚生年金の額が減ることがあります。

さらに、制度改正によって将来のルールが変わることもあります。厚生労働省によると、遺族厚生年金の見直しは2028年4月施行予定です。ただし、すでに遺族厚生年金を受給している人や、60歳以降に受給権が発生する人は、この見直しの影響を受けないとされています。

このため、遺族厚生年金は「一度決まったら一生同じ金額」とは限りませんが、物価改定や自分の年金との調整、制度改正など、理由があって見直されるものです。
心配な場合は、年金額改定通知書や年金振込通知書を確認し、必要に応じて年金事務所に相談すると安心です。

監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
都市銀行や保険会社、保険代理店での業務経験を通じて、CFP、証券外務員の資格を取得。相談業務やマネーセミナーの講師、資格本の編集等に従事。日本FP協会の埼玉支部においてFP活動を行っている。
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