「ガンダム」大河原邦男が描く両津勘吉に、「FF」天野喜孝のガンダム!? 「ラフ∞絵」取材会レポート

2018年12月28日、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の秋本治、『ファイナルファンタジー』の天野喜孝、『機動戦士ガンダム』の大河原邦男、『魔法の天使 クリィミーマミ』の高田明美が共演する展覧会「ラフ∞絵」が、4月2日～4月16日の開催に先駆けてメディア取材会を実施。当日はこの4アーティストとともに、実行委員長の布川ゆうじ、タツノコプロの笹川ひろし、声優の平野文が登壇。本展覧会を企画した“きっかけ”や、開催への意気込みなどが語られた。本展覧会を企画した“きっかけ”について、布川は「一昨年の年末の食事会の際に“集まったメンバーで何かやりたいね”となって私が指名されました」と説明。その食事会の際にイラストを寄せ描きし、それぞれが持ち帰った“始まりの色紙”があるとのことで、これを同席していた平野が持参した。さらに布川は「一緒にやる展覧会はどんなことができるか、この色紙を見て、（「ラフ∞絵」の企画を）閃きました。皆さんラフを保管されているか不安でしたが、ちゃんと保管していました」と言葉を続ける。また展覧会では、お互いが「描いてみたかった」と語るほかのアーティストの代表作を描く「チェンジ・アンド・チャレンジ」という取り組みがあるとのことで、この日はそのうちの1枚ずつが明らかに。秋本は『科学忍者隊ガッチャマン』に登場する白鳥のジュンを描き、「高校生の時、アニメに憧れてタツノコプロに入ったんですが、1人で悶々と作るマンガとは違って、アニメはみんなで作るからとても楽しかったです。ジュンが好きで、ジュンばかり描いていました」と当時を回想。天野は『機動戦士ガンダム』を油彩で制作し、「生まれて初めてガンダムを描きました。今回は（4人の展覧会なのでいつもより自分の）責任が重くないかなと思って、楽しく描きました」とコメントする。大河原は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉を題材に選び、「デザインするときは遊び心が大事だと思っています。プロダクトデザインは不必要なものを取っていきますが、アニメのメカニックデザインは、いろんなものをくっつけていって、印象を残す作業だと思っています。今回、これを描きながら楽しませていただきました」との感想を吐露。高田はまだ作品が未完成だということで、アニメ業界に入ったきっかけである『科学忍者隊ガッチャマン』の大鷲の健を描いた作品を持参し「大学生の時に月に1回、（タツノコプロに）見学に行き、そのまま入社しました。そのご縁で、3年前に描いたこの作品を持ってきました」と語った。「ラフ∞絵」は“未来”もテーマになっており、布川はこれについて「この展覧会は特に若い人たちに見に来てほしいと思っています。アニメもデジタルが進化して、タブレットで原画を描く時代になってきたけど、この時代に、この4人が描いたラフという肉筆の強さ、生々しい迫力を体感してもらいたいと思っています」とコメント。強烈な個性を放つ4アーティストの展覧会へ期待を膨らませた。展覧会「ラフ∞絵」は、東京都千代田区「3331 Arts Chiyoda」にて4月2日～4月16日に開催予定。公式サイトは1月18日より開設される。「ラフ∞絵」開催期間：2019年4月2日（火）～4月16日（火）開催場所：3331 Arts Chiyoda開館時間：11:00～20:00（入館最終案内19:30まで）休館日：無休入館料金：一般2,000円 小・中学生は無料（予定）