ステイホーム期間を乗り越え、念願の「ヴィクトリア&アルバート博物館」を楽しんだり、友人の誕生日を祝ったりと、イギリス生活を堪能している様子が伺えた前回。
第16回となる今回も、寿さんが撮った写真とともに先月のイギリス生活を振り返ります。リポーター初挑戦となった「ウィンブルドンテニス選手権」を振り返っての感想や、この経験を経て学んだこと。また、日本は「東京オリンピック2020」真っ最中ということで、寿さんの“スポーツ”にまつわる思い出話も伺いました。
[取材・文=米田果織]
■ウィンブルドンテニスでリポーター初挑戦!
――ウィンブルドンテニス選手権のリポーター、本当にお疲れ様でした! 連日、ファンの方も寿さんのリポーター姿を見て盛り上がっていましたね。
寿:見てくださった皆さん、本当にありがとうございました! 今回、リポートのお仕事をさせていただくのは初めてのことだったので、すごく緊張しました。テニスの知識も『ベイビーステップ』(※寿さんがヒロイン・鷹崎奈津役で出演したテニスを題材としたアニメ)の時に少しかじったくらいだったので、ほぼ無知状態。さらに「もしかしたら英語でインタビューしてもらうかもしれません」とまで言われていて……お話をいただいた時は嬉しかったのですが、時間が経つにつれて「私に務まるのだろうか?」と不安に襲われた時もありました。
――そもそも、どういった経緯で寿さんがリポーターを務めることになったのですか?
寿:以前、イギリスの湖水地方を紹介する番組でナレーションを担当させていただいたのですが、その際お世話になった方が推薦してくださったんです。推薦した後に「推薦しといたんだけど、寿さんテニス興味ある?」って事後確認されて(笑)。その時は「順番が逆~(笑)!」と思いましたが、今は「事後確認で良かった!」と思っています。だって、聞かれていたら「テニスの知識がないから難しいかも…」って断ってしまっていたかもしれないじゃないですか。
さっき、「不安に襲われた時もあった」と話しましたが、始まってからは毎日ずっと楽しかったです。改めて、推薦してくれた方に感謝ですね。
――連日WOWOWで放送を見ていたのですが、現場はマスクをつけていない人がほとんどでした。最近のイギリスの状況を教えてください。
寿:今のイギリスの感染者数を見ていると、恐怖を感じますよね。私にとっての悪夢となっている、昨年のサードロックダウン時のような数になってしまっています。しかし、その時と比べると、重症者数はかなり少なくなっているんですよ。なので、恐らくこの記事が出る頃には、通称「Freedom day(自由の日)」と言われる、規制が全面解除された状態になっていると思います。
――前回のインタビューではワクチンの予約をしたと話されていましたが、YouTubeではワクチンを打った後の体調などを細かく紹介されていましたね。
寿:まだ1回目しか打ってないんですけどね。イギリスは2回目との間隔を6週間以上空けなければならないので、次は来月(8月)に打つことになります。そこまでは油断できない状態です。
――では、そんなイギリスや、貴重なウィンブルドンの様子を写真と共に振り返っていきましょう。
■ウィンブルドンの思い出、慣れない現場で学んだこと
――YouTubeでも紹介していた、ストロベリー&クリームですね。見た目がかなり美味しそうなので、味がとても気になります。
寿:私は練乳がけのイチゴを想像して食べてしまったので、ちょっと甘さが足りなく感じました。でも、そんなことを打ち消すくらい、イチゴ自体がすっごく美味しいんですよ! イギリスでこんなに美味しい苺は食べたことがないくらい。ケント州で朝に採れたばかりのイチゴを使っているそうです。
――テニスウェアや子ども服など、買い物も楽しんでらっしゃいましたね。
寿:ウィンブルドングッズ集めにハマってしまいました(笑)。この写真で着ているものは、テニスコートの中にいるボールパーソン(※ボールを管理する役割の方)用のウェアです。ラルフローレンが作っていて、すっごくかわいかったので、私もゲットしちゃいました。
――一番買ってよかったもの、今後ウィンブルドンに来場した方にオススメするものは?
寿:ユーズドボールという、実際に選手が試合で使ったものが売られているのですが、それは「買ってよかった」と思いました。
――リポーターを務める上で、参考にした人・ものはありますか?
寿:インタビューに関しては「これは答えやすかったな」「この質問は嬉しかったな」など、自分がインタビューされている時のことをひたすら思い出していました。アニメ!アニメ!さんで、こうやって毎月インタビューしていただいているので「何に気を付けてインタビューしているのか聞いておけばよかった!」と思ったり(笑)。
リポートに関しては、仲良しのかえひろみちゃん(女優・ラジオパーソナリティなどマルチに活躍するタレント)に電話で色々と質問させていただきました。「リポートする上で何を大切にしている?」と聞いたら、「顔で語るしかないよね!」って(笑)。色々とアドバイスをもらった中で、一番心に残ったのが「“生放送や中継は予定通りにいかない”と思っておいたら十分」という言葉。私は普段、台本あってのお仕事をしているので、恐らくそれを聞いていかなければパニックになっていたと思います。
■ケンブリッジで「兄の思い出巡り」
――ここはケンブリッジですね! お花に囲まれた、素晴らしいお写真ですね。
寿:私もお気に入りの1枚です! でも、ピントが私に合っていないという(笑)。兄がケンブリッジに住んでいたことがあって、その時に私も行ったことがあったのですが、当時は冬だったのでお花も咲いていなければ、年末年始でお店もやっていなかったんです。今回、改めて良い時期にケンブリッジに再訪できて良かったです。
――念願のケンブリッジだったのですね。
寿:写真にあるのはキングス・カレッジ・チャペルという有名な場所なのですが、ここ以外は「兄の思い出巡り」だったんですよね。兄に電話して「どこ行ったらいいかな?」と聞いたら、「ロイズ(銀行)が見たい」って言い出して、大爆笑しました(笑)。いざ銀行に着いたら「ここの銀行で口座作れなかったな~」とか思い出を語り出して、「これは何のツアーだ!?」と(笑)。でも、兄孝行できて良かったです。
■寿美菜子が思う、スポーツの楽しみ方
――ウィンブルドンテニスをきっかけに、テニスを始めたとのこと。現在の調子はいかがでしょうか?
寿:調子はいかがですかと聞かれると、選手みたいですね(笑)。ウィンブルドンが始まる前は週3で通って、徹底的に鍛えていただきました。テニスの何が人々を魅了するのかが知りたくて、それをわかった上でウィンブルドンに挑みたかったんです。早く学びたかったので、日本人コーチについていただいて「こう聞かれたら何と答えたら良いですか?」「これは何という球種ですか?」など、たくさん質問させていただきました。
――日本に帰ってもテニスを続けられますか?
寿:続けたいですね! 来年のウィンブルドンに向けて、これから整えていきたいと思います!(キリッ)
――日本は現在、東京五輪真っ只中。気になっている競技や、ウィンブルドンを経て感じた「スポーツの楽しみ方」があれば教えてください。
寿:私は水上競技が好きなので、今年から競技となるサーフィンが気になっています。
■声優ユニット史上初!スフィアのVRライブ開催
――8月22日に初の“バーチャルライブ”が開催されることが発表されましたね。
寿:声優ユニットが3Dモデル化してバーチャルライブを行うのは、史上初の試みだそうです。恐らくファンの方々は「全曲ライブの後は何をするんだ!?」と期待していたと思うんです。そこで満を持してのバーチャルデビュー! 改めて、活動が10年を超えても初めてやることがあるって、すごくありがたいと感じました。
――どういったライブになるのか、とても気になります。
寿:キービジュアルに描かれた、この子たちが3Dになって歌って踊ります。私もすっごく楽しみなんですよ! しかも、みんなが最前列で楽しめるというのが、1つの見どころになっていると思います。
バーチャルライブという新鮮な空間を楽しんでほしいのと、リアルでスフィアのライブを体験したことがある方は、それとの違いも楽しんでいただきたいですね。これまで一緒に作ってきた“スフィアの輪”を、バーチャル空間でも感じていただきたいです。
スフィアが今年リリースした新曲は、まだライブでは披露していないので、どんなセットリストになっているのか、ぜひ楽しみにしてほしいですね。また、ダンスリーダー・美菜子先生による新しい振付もあるかも?!なので、そこにも注目してください!
――楽しみにしていますね!
寿美菜子 プロフィール
『TIGER & BUNNY』カリーナ・ライル/ ブルーローズ役
事務所の同期である、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生とのユニット「スフィア」のメンバー。