異世界スローライフファンタジー『神達に拾われた男』の第2期が、2023年1月8日(日)よりTOKYO MX・ABEMAほかにて放送スタートする。本作の主人公は神々の加護によって子供の姿で異世界へ転生したリョウマ。彼は、あたたかい人々との出会いを経て、異世界ライフを謳歌していた。前世での経験とスライムたちの能力を駆使して開業したクリーニング店「バンブーフォレスト」は業績も上々で、ある日別の街での「2号店」出店の話が持ちかけられる。広がる世界の先に、新しい出会いと挑戦がリョウマを待っていた。第2期の放送スタートに合わせて、リョウマ役の田所あずささん、エリアリア役の桑原由気さん、ミヤビ役の巽悠衣子さんにインタビュー。2期の見どころ、演じるキャラクターの魅力を語ってもらったほか、「それぞれが異世界でお店を持つなら?」という質問にも答えていただいた。[取材・文:M.TOKU 撮影:吉野庫之介]優しい物語に癒されました――2期の放送、おめでとうございます。最初に2期の制作が決まったと聞いたときはどのようなお気持ちでしたか?田所:1期の放送が終わったあと、「これで終わっちゃうのかー」と寂しい気持ちがあったんです。なので、事務所の方から「2期をやることになりました」と聞いたときはびっくりしましたし、めっちゃ嬉しかったです! これもみなさんの応援のおかげ。本当にありがとうございます。桑原:2期があるというお話を伺っていなかったので、私も驚きと嬉しさでいっぱいでした。またみんなに会えるんだという喜びもあったのですが、お話の流れ的にエリアリアちゃんってどれくらい登場するのかなというハラハラな気持ちも正直あって(笑)。できるだけ携われるといいなと思いながら、収録を心待ちにしていました。――巽さんは2期から登場するミヤビを演じられます。今回作品に関わってみて、本作にどういう印象を持ちましたか?巽:異世界転生作品だと主人公が無双したりバチバチ派手なアクションバトルがあったり、というイメージがあったのですが、本作ではそういうのが全くなくて。主人公のリョウマが優しい人たちに囲まれながら成長していく物語で、すごく癒されました。見ながら自然と笑顔になっていたんです。優しい物語という印象が強いですね。――作品に悪い人がほとんど出てこないんですよね。巽:特にアニメだと本当に悪い人がいないですよね。悪い人や明確な敵が出てこないと物語って面白くないのかなと思っていたのですが、そんなことはなかったです。こういう作品もあるんだという新鮮な気持ちで作品に関わらせていただいています。――田所さん、桑原さんは1期に引き続きの出演となります。1期の物語を踏まえて、改めてキャラクターの紹介をお願いします。田所:リョウマさんはいわゆるブラック企業で働いていましたが、くしゃみでお亡くなりになった後、神々の加護を受けて少年の姿で異世界に転生した人物です。前世での体験もあって、転生したばかりの頃はあまり人と関わらず森に引きこもっていたのですが、ジャミール公爵家のみなさんと出会い、ふれあうことで少しずつ心の傷が癒えて新しい人生を生き直そうと決めました。いまは、前世での経験とスライムたちの能力を駆使してクリーニング店「バンブーフォレスト」を開業し、異世界スローライフを楽しんでいます。桑原:エリアリアちゃんはジャミール公爵家のお嬢様です。困っている人を放っておけない優しさと、自分はこういう風になりたいという目標に向かって突き進めるカッコよさを兼ね備えた女の子ですね。膨大な魔力量と才能を持っていて、現在は王都の学園に入学するための準備中です! リョウマさんと離れ離れになってしまったので、早く会いたい(笑)!――一方のミヤビは、2期から登場するキャラクターですね。巽:ミヤビは「バンブーフォレスト」2号店の出店をサポートするピオロの娘です。関西弁のような言葉使いが印象的な子ですね。喜怒哀楽がハッキリしていて、明るく場を盛り上げる役割を担っているような気がします。お父さんとの会話のテンポ感、ノリツッコミをぜひ見て欲しいですね!――関西弁のような言葉を喋るキャラクターですが、演じる際、難しさはありますか?巽:ミヤビは明るく元気な子なので、コテコテの関西弁を喋るのかなと最初は思っていたのですが、台本を読んでみると語尾は京都弁に近い気がして。ただ、現場で「これは京都弁です」というような明確なディレクションはなかったので、私なりにミヤビのイントネーションを考えてお芝居をしました。ピオロを演じる鈴村健一さんも「ガチガチの関西弁じゃなくていいです」というディレクションを受けていらっしゃったので、私も安心して自由に楽しく演じられました。――その他、ミヤビを演じるうえで意識したことは?巽:彼女はツッコミが多かったり声を張ったりするシーンが多いのですが、そこは少し強めに、というディレクションがあったんです。そうすることでまったりしている作品にメリハリが出ると言われて、「なるほど」と思いました。とはいえ、笑顔がすごくかわいい子ですし、口調は強めだけれどリョウマのことを心配しているんですよ。その思いやりがリョウマに伝わっていたらいいなと演じる身としては願っています。田所:伝わっています!巽:よかった!――桑原さん・田所さんは1期の物語を経てキャラクターを演じることになりますが、芝居をするうえでこれまでと意識する点は異なりましたか?桑原:年齢的にも精神的にも「成長した」ということを芝居に乗せたかったのですが、声色を変えるのは違うと思ったんです。なので、声色は変えず、私なりに彼女の成長を声で表現してみました。前はリョウマさんに対して「好きだ、好きだ」という気持ちをぶつけるような感じでしたが、今はちょっと引いたところで見守っているような印象を受けたので、そういう思いやりの気持ちを芝居に乗せるよう意識しています。――前だったらもっと「リョウマさんに会いたい」と言っていたかもしれません。桑原:そうですね! 私自身が会いたいという気持ちが強かったこともあってか、「愛が強いよ」「会いたい気持ちが出ちゃっているよ」というディレクションが何回かありましたが(笑)。とはいえ、リョウマさんが好きというエリアリアちゃんのかわいさは残したかったので、そこは念頭に置いてお芝居をしました。田所:エリアリアちゃんが会えなくて寂しかっているのに、一方のリョウマくんはすごく充実していて(笑)。その対比をいい意味で出すために、幸福感あふれているような、充実しているという気持ちを芝居に乗せました。あと、リョウマくんって敬語をよく使うんです。敬語って場合によっては固さや、ちょっと心の距離が離れているという印象を与えてしまうので、綺麗な言葉を使いつつも相手と壁を作らない柔らかさは意識しました。自分も頑張ってみようという気持ちになる――物語はリョウマ中心に動いていきます。桑原さん・巽さんから見たリョウマの魅力を教えてください。巽:リョウマは謙虚ですし、すごく頑張り屋さんですよね。周りへの感謝も忘れません。前世で辛い経験をたくさんしているのに、ひねくれずに真っ直ぐいられるのが健気で、親戚のおばさんのような気持ちで見守っています(笑)。もう本当にかわいすぎて、転生前のおじさんすらかわいく見えています! たくさんの人が見習わなければならないキャラクターですよね。あとはお芝居。ころあず(田所あずさ)ちゃんが少年の声をやるイメージがあまりなかったのですが、聞き心地のよい少年声で、ピッタリハマっていました。ころあずちゃんも言っていましたが、敬語を使いつつも柔らかさを感じるんです。田所:嬉しい! ありがとうございます!!桑原:リョウマさんは前世ですごく苦労したからこそ、他の人にはあんな思いをして欲しくないと考えて行動する場面が多々あるんです。そうやって人に優しくできるのがすごく魅力的で、強さにもつながっていると感じました。転生前の知識とスライムの能力を活かして異世界で活躍し、みんなから尊敬されるのですが、彼は変わらないんですよね。態度が大きくなったり、力を誇示したりすることがない。むしろ人のために力を使おうとするんですよ。そんなリョウマさんがすごく好きです。こういう人になりたい、出会いたいです!――田所さんは本作でエンディングテーマも担当されています。タイトルは「ドラム式探査機」。本曲の聞きどころについても教えてください。田所:日々の仕事が大変で、疲れ果てて家に帰るという人って多いと思うんです。そういう方々のなかには「異世界転生したいなぁ」と考える方もいらっしゃるんじゃないかなって。そんな「どこかに連れていって欲しい」という発想から、曲作りがスタートしました。曲を聞いた人がどこかに連れていかれているような、宇宙に飛び出すような気持ちになれる、浮遊感のある曲に仕上がっています。すごくチルい曲なので、ぜひ聞いてみてください!――リョウマは異世界でクリーニング店を営んでいます。みなさんがもし開業するとすれば、どんなお店を営んでみたいですか?田所:私、ミルクティーが好きなんです。特にタリーズコーヒーさんのロイヤルミルクティーが大好きで、家でもどうにか似るように自分で作ったことがあるんですよ。そういう好きな気持ちを活かして、茶葉にこだわった小さなカフェをやってみたいですね。興味あります!桑原:以前、お花のサブスクをお願いしていて、毎月1回お花がお家に届いていたんです。最近はちょっとお願いしていなかったのですが、そしたら花瓶が寂しくなっちゃって。そこでお花屋さんに行って、「2、3本でかわいい感じにしてもらえますか」とお願いしたら、すごくいい感じのミニミニ花束を作ってくださったんです。その姿を見て、お花屋さんになりたいかも、と思いました。なんだか、幼稚園生みたいですね(笑)。でも憧れています!巽:家の近くに材木店があるのですが、そこで働く職人さんが木を切ったり、加工したりしている姿がかっこいいんですよ。職人的な仕事ってすごく素敵だなと思ったので、生まれ変わったらやってみたいです。材木店もすごく大変だと思うのですが、異世界だったらチートな能力を使って木をバサバサ切れるのではないかなと、淡い期待を抱いています(笑)。――最後に、それぞれが思う本作の推しポイントを教えてください。巽:アニメ1期を見たときに、心が浄化されるような気持ちになりました。2期もそれと同じく心が洗われて、明日も頑張ろうと思いながら気持ちよく眠りに入れる、そんな作品になっていると思います。既に作品を愛してくださっている方も、2期から見るという方も含めて、たくさんの方に触れて欲しい作品ですね。桑原:1期と変わらない優しい世界でありつつ、新しい出会いや冒険が待っています。できれば、1期と2期を合わせて楽しんでいただきたいですね。肩の力を抜いて癒されてください。田所:リョウマくんが報われて、幸せで充実している姿を見ると、自分も頑張ってみようという気持ちになるんですよね。心のケアをしてもらえるような、そんな作品に仕上がっていると思います。嫌なことがあったとしても一旦それは忘れて、リラックスしながらこの作品を見てください。アニメに没頭して心を癒すのは、決して悪いことじゃないと思います!◆TVアニメ『神達に拾われた男2』作品情報<放送情報>2023年1月8日(日)よりTOKYO MX・BSフジ・J:COM J:テレにて順次放送開始ABEMA にて地上波先行・見放題独占配信<スタッフ>原作:Roy『神達に拾われた男』(HJ ノベルス/ホビージャパン)監督:柳瀬雄之シリーズ構成:山田由香脚本:山田由香、岡田邦彦、萬代耕士、羽良俊馬キャラクター原案:りりんらキャラクターデザイン・総作画監督:出口花穂色彩設計:渡辺亜紀美術監督:柴田 聡撮影監督:野村雪菜音楽:堤 博明音楽制作:ランティス音響監督:土屋雅紀音響制作:AMG スタジオアニメーション制作:MAHO FILMオープニングテーマ:MindaRyn「Way to go」エンディングテーマ:田所あずさ「ドラム式探査機」<キャスト>リョウマ:田所あずさエリアリア:桑原由気ミーヤ:高野麻里佳ミヤビ:巽悠衣子テクン:檜山修之フェルノベリア:江口拓也コーキン:石田 彰ロベリア:沼倉愛美トニー:下野 紘ピオロ:鈴村健一プレナンス:平川大輔ウォーガン:稲田 徹セルジュ:保村 真ドルチェ:榎木淳弥カルラ:久保田梨沙カルム:中村 桜(C)Roy・ホビージャパン/『神達に拾われた男2』製作委員会