声優・花江夏樹「鬼滅の刃」炭治郎、「東リベ」ココ、「ニーア」9S…沼る魅力とは!? 不良からアンドロイドまで、アツイ演技を解説

2023年を迎え、今年も期待値の高い作品の放送が続々と開始している。人気ゲーム作品のアニメ化や、待望のアニメシリーズの続編など、今期も盛り上がる予感しかない冬アニメ。そんな中でも、今回注目するのは、声優の花江夏樹さんだ。今回は、冬アニメ作品でも活躍中の花江さんの魅力について、実際の作品を交えながら解説していく。■社会現象となった『鬼滅の刃』竈門炭治郎役を通して花江さんといえば、大人気アニメシリーズ『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎（かまど たんじろう）の印象が強い方も多いだろう。花江さんの爽やかな声色と、兄として妹の禰豆子のために鬼と戦う炭治郎の人柄がよくマッチしており、その温和な話し方に、親しみやすさも覚える。一方で、アクションシーンの演技には、グッと惹きつけられる“力強さ”を感じさせる迫力があった。『鬼滅の刃』といえば、2023年2月3日より『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』が公開。『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』のクライマックスを飾る第10話、第11話が劇場初上映されるほか、2023年4月から放送予定の『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』の第1話が世界最速公開となる。花江さんの演じる炭治郎にまた会えると思うと楽しみで仕方ない。しかし、4月まで待たずとも今期の冬アニメで花江さんの演技力を楽しめる作品を観ることができる。■親しみと影を併せ持つ…新境地のキャラに？『NieR:Automata』9S役現在放送中のアニメ『NieR:Automata Ver1.1a（ニーア オートマタ）』では、アンドロイド部隊・ヨルハ所属の9Sを演じている。9Sはヨルハ機体の中でも、探索・調査に特化した個体で、掴みどころのない飄々とした話し方が特徴だ。炭治郎の演技でも見せた、温かさと親しみのある声でありながら、どこか影を感じさせる雰囲気も併せ持っている。同機体タイプのなかでも、感情表現が豊かな個体ということで、本来感情を持たないアンドロイドである彼を、花江さんがどう演じていくのかは気になるところだ。この先、作中では激しいアクションシーンが描かれそうな雰囲気もあるので、9Sと炭治郎の全く異なるキャラクターの違いを楽しむのも良いだろう。■ちょいワルな演技も魅力的 『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編での九井一花江さんのさらなる表現力の幅の広さを感じさせるのが『東京リベンジャーズ』聖夜決戦編だ。花江さん演じる九井一は第1シーズンの最終回に“未来の姿”で登場。今期からは“過去の姿”が描かれていく。東京卍會（とうきょうまんじかい）と敵対するチーム・十代目 黒龍（ブラックドラゴン）の親衛隊長である九井は、感じの悪さや不良ならではの威圧感も“花江キャラ”にしては珍しい。親しみやすい花江さんの声にもかかわらず、少々怖い印象を受けるのだ。だが、そのギャップもまた魅力のひとつ。九井は、不良でありながら真の得意分野は喧嘩ではないという一風変わったキャラクターでもある。登場回から日が浅く、詳細はまだ隠されているが、花江さんだからこそ演じられる不良キャラの今後の活躍に胸が躍る。同様にヒーローポジションからは離れた役柄としては、昨年放送の『チェンソーマン』のサメの魔人なども挙げられる。サメ頭を持つ奇妙な見た目に、ハイテンションで悪魔に喰らいつくクレイジーな性格だ。ダークテイストな作品やクセが強いキャラクターでも、花江さんの演技が“映え”ていたのが印象深い。『鬼滅の刃』の炭治郎役を演じ、一気に国民的認知度が高まった花江さん。その強みは、“強キャラ”から“王道ヒーロー”まで役を選ばない表現力の幅の広さにある。2023年もヒット作の人気キャラを通して、新しい“花江夏樹の演技”に出会えることに期待したい。